1日目その5 [松田〜小山]

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走行日: 2013年4月13日(土)

[地図: 松田〜小山]

松田から先は酒匂川を遡る道です。こちらも所々狭窄部になっていて、上流に居るんだと実感させられます。つまりは登り坂な訳です。さて、どこまで登って行くんでしょうか。そう言えば、最高所がどこなのか調べるの忘れてましたよ……

写真コメント
[写真: 松田庶子]
(13:32)

松田惣領から酒匂川を遡ると、松田庶子。これらの地名は、中世領主の波多野有常(松田有常)が、二人の子に領地を分与し、正妻の子の領地を惣領(継子)、妾腹の子の領地を庶子と呼んだことに由来するそうです。

庶子交差点でR246現道に復帰。正面、霞越しながら、富士山が見えました。

[写真: 金井島・吉田島] (13:33)

庶子交差点から、酒匂川対岸の開成町が見渡せます(一部、松田庶子の飛び地がありますが)。視界広々〜。

[写真: 村雨踏切 松田方向] [写真: 村雨踏切 山北方向] (13:39)

山北町へ入ってすぐのところで、東山北駅へ向かうためR246を離れます。分岐直後に村雨踏切で御殿場線を跨ぎます。……御殿場線って、昭和9年まで東海道本線という大幹線の一部でしたから、全区間が複線化されていたんですよねえ。今でも線路脇に微妙な複線用地が……残ってる、かな?

[写真: 東山北駅] [写真: 東山北駅入口] (13:42)

ままで地方の集落(住宅地というより集落)の中を通り抜け、東山北駅に……って、自転車でこれ以上近付けなーい。駅舎が無いことは事前に確認してあるので、これで良いことにします。

[写真: 山北駅]
(13:55)

一旦R246に戻り、600mほどでまた旧道へ入り、山北駅にやってきました。山北(さんぽく)と聞いたら新潟県と思ってしまいますが、山北(やまきた)は神奈川県です。東山北駅と比べ、山北駅の付近は古い町の雰囲気が強く感じられる場所でした。

[写真: 新安戸隧道]
(14:02)

またR246に戻り、皆瀬川右岸の尾根の突端を新安戸隧道で抜けます。右に旧隧道が見えますが、こちらを通る旧道は現道と並行して残されています。現道に吸収されなかったのが不思議な位置関係ですが、ここ隧道の直前直後に集落があるので、幹線道路と生活道路を分離したかった、とかでしょうか。

[写真: 酒匂川瀬戸] (14:10)

この付近は、酒匂川に沿って蛇行する旧国道(神奈川県道76号山北藤野線)と、川を渡り尾根を貫き比較的直線的に抜ける現R246が並行しています。この次の谷峨駅へは旧国道からでなければ到達できないし、駅を過ぎた先の新旧道分岐は結構距離があるので、早い段階から旧道へ入らなければなりません。雰囲気は、あきる野市の五日市街道旧道みたいな……もっと高低差ありますけど。

場所が丹沢の狭窄部であるため、酒匂川の蛇行自体が激しく、最奥部の崖際では見晴らしが良くなっています。これ、現代道路が無ければ、とんでもなく危険な場所でしょうねえ。ちなみに、右側に見える建物は、信栄倉庫の貸し倉庫です。

[写真: 新鞠子橋]
(14:15)

また新旧道が合流する、新鞠子橋交差点。合流というか、接触ですので、そのまま右の旧道へ進みます。頭上の東名新上り線ラーメン橋がやたらと目立ちますが、これも鞠子橋って名前で良いのかな?

[写真: 谷峨駅]
(14:23)

谷峨駅は旧国道から更に1本ずれたところにあるのですが……はわっ、気付かず通り過ぎてしまったっ。東名下り線の高架橋下まで来て気付いたよ、これじゃ現R246を通ってここだけ戻るのと変わらないじゃないですかorz

ともあれ、数百m戻って分岐に到り、河岸段丘を駆け降りて(標高差20m弱)、酒匂川の低地にある谷峨駅へやってきました。これでも築堤上だから、真の沖積平野よりは高い場所です。ちなみに所在地の地名は「谷ケ」と表記します。

[写真: ソルティライチ]
(14:26)

前線基地出発時から飲んでいたはちみつレモンが尽きかけていたので、駅前の自販機で1本買います(150円)。上の写真に写っている、どこかの工事関係で来ているらしい人達、ごみ箱を探して迷ってました。自販機の裏にあったのですよ。

[写真: 酒匂川川西]
(14:34)

現道へ戻り、更に酒匂川を遡っていきます。この付近は、川の中まで岩が締め、渓流の様相を呈してきています。小田原の酒匂川と同じ川だと思うと感慨深いものがあります。

なお、地形図だとこの少し先に「鮎沢川」という記述があるため、現道と合流した直後の河内川合流点より上流が「鮎沢川」であるかのように読めますが、実際には静岡県内での呼び名が「鮎沢川」であるようです。県境近いから神奈川県内でも静岡県の呼び方が混在しておかしくないとは思いますけど。

[写真: 諸渕隧道]
(14:35)

またまた、酒匂川の蛇行を短絡する、諸渕隧道が現れました。右の上り線が諸渕隧道、左の下り線が新諸渕隧道と扁額に記されています。2車線断面だけど、1車線しか使われてないですなー。

[写真: 諸渕旧道]
(14:36)

現国道の隧道が、酒匂川の蛇行を短絡しているのであれば、旧道がある筈……なんですけど。ここは新善波トンネルの旧道と比べてレベルが高過ぎる……。確かに旧道らしいんですが、右は何かの施設の敷地みたいですし、左は何故か降ってる。地形図でもこの先、道が途切れているので、ちょっと私の手には負えなさそうです。これはオブローダーの領域だと思います。

[写真: 新諸渕隧道 内部]
(14:37)

ですので、新諸渕隧道を通らせて戴きます。洞内も、2車線幅なのに1車線が使われていないので、自転車天国でした。楽ちん♪

[写真: 静岡県境]
(14:42)

諸渕隧道を抜けて約1km、酒匂川(鮎沢川)を渡るところが、静岡県境です。駿東郡小山町になります。

なお、この「鮎沢川を渡る」ところ、鮎沢川の蛇行を直通しています。なら隧道ではないのかと思うところですが、ここは尾根をばっさり切り通したようです。旧道らしきものは……道路地図だと前後に微妙な分岐があるんですけど、果たして旧道の痕跡なのかどうか。

[写真: 東名白岩橋(仮)]
(14:44)

次の駅へ行くには、やはり国道から離れる必要があります……けど曲がるところ1本間違えた。でもこんな風景が見られたのだから、特に不幸でもなく幸いです。東名の……付近の地名から、白岩橋(仮)。上路ランガー橋ですね。

[写真: 箱根第7号トンネル 谷峨方坑口]
(14:44)

もう一つ、東名高架橋の脇に、御殿場線のトンネルも見えます。それも2つ。……右は複線時代のトンネルですね!

[写真: 箱根第7号トンネル 駿河小山方坑口]
(14:46)

さっきのは間違った道で撮った写真ですが、今度は正しく進むべき道で撮った写真です。同じトンネルの、反対側坑口。トンネルの名前が「箱根第7号トンネル」であることも解りました。箱根峠とは大分離れているけど、この路線が箱根を迂回しているんだってことが実感されます。まあ、この山だって、箱根外輪山の一部……と言うには尾根が張り出し過ぎかなあ。

[写真: 駿河小山駅]
(14:52)

静岡県最初の駅、駿河小山駅に到着です。静岡県の駅は、4年前に熱海駅(来宮駅)へ行った時以来ですよ。随分と久々の体験になってしまいました。落ち着いた良い雰囲気、と思ったのですが、到着した直後にバスがやって来て、登山客なのか沢山人が降りて来まして、一時的に人口密度が高まりました。

ここまでの走行記録(計測値)……走行時間: 3.10.56、走行距離: 59.45km、平均速度: 18.6km/h、最高速度: 54.5km/h(変わらず)、総走行距離: 59.4km。

ここまでの走行記録(加算値)……走行時間: 4.50.17、走行距離: 96.83km、平均速度: 20.0km/h、最高速度: 54.5km/h(変わらず)、総走行距離: 2,912.2km。

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水野夢絵 <mwe@ccsf.jp>
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