走行日: 2009年6月7日(日)
2年前に笹子越えをした時も辛い登りだと思っていました。でもあの時通ったのは, あくまでもR20の新笹子隧道。旧国道の笹子隧道とでは標高差が300m以上もあるのです。今回は旧国道を目指しますから, その300mも登らなければなりません。……確実に, これまでよりも激しい勾配で。さあ, 耐えられるか, 和田峠とどっちがましだ!?
写真 | コメント |
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(15:08)
笹子駅を出てすぐ……と言っても上り坂ですから時間はかかるんですが……R20の真下を中央本線が潜ります。これ, 笹子トンネルそのもの。右が下り線の笹子トンネル, 左が上り線の新笹子トンネルです。流石にこれでは坑口を見る訳にはいきませんね。この前後にある点線道を通って下に降りる事ができるみたいですけど, 上り坂の真最中でそんな余計な事したくありません! | |
(15:11) |
道の駅甲斐大和まで5km。但しそれは新笹子隧道経由での距離であり, 旧街道=旧国道を使うと2倍以上になるようです。しかも合流点は道の駅より2.5kmほど先ですから, 旧道を通る私は道の駅には行けないのです(鉄の駅も同様)。 写真だと下り坂のように見えますが, 奥の山を写すためカメラを上に向けているので, 実際には一様に上り坂です。で, 一番手前の山の足元に道や車が見えますね。これ, 今居るR20の行く先で, 旧国道が分岐した後の, 新笹子隧道に向かっている道です。右の山の陰になってすぐの所に隧道がある筈です。旧国道は左端付近で分岐しており, 1つ奥の谷を通ります。 |
(15:14) |
道端に庚申塔と馬頭観音碑が。追分集落の内であり, 地図上では実際に道が分岐しているのですが, そちらはどうも発電所の作業道のようで……登山道に繋がっているみたいなのでかつては何らかの街道だったかもしれませんが, どこに行く道だったのかなあ。 |
(15:17) |
またハッピードリンクショップ。もう旧国道分岐も目の前ですから, 前の水もコンビニで買った氷結水も残っていますが, 更に補充しましょう。峠の途中で水が尽きたりしたら目も当てられない。 |
(15:21) |
はい, 久方ぶりにお目見えしました, 旧国道分岐! 右が現道の新笹子隧道方面, 左が旧国道(PR212日影笹子線)の笹子隧道方面です。現道の鞍部はこのすぐ先で, 新笹子隧道は激☆下り。そっちは2年前に通りましたので, 今回は左を行きますよ! |
(15:23) |
……って, 曲がった途端に行き止まり!? え, え, どういう事!? |
(15:23) |
正解はこっちの道。丁度降りて来た軽トラの方に教えて戴きました。塞がれているのは, 中央新幹線工事のための作業道なんだそうで。そういえば山梨実験線, 終端はこの付近になってるんですね。 |
(15:24) |
はじめの200mくらいだけ現道と併走していた旧道も, すぐに直角を描くように谷を移って行きます。国道20号, 暫しのお別れ……。 |
(15:27) |
旧国道の序盤は新田集落内にあり, 田園・住宅の間を抜ける緩い登りです。が, それを過ぎると次第に勾配が増して来ます。……あ, 作業道がまた。さっきの道の終点かな? |
(15:33) |
そしてあっと言う間に周囲は林。道幅も1車線で, 自動車のすれ違いは困難です。輸送の主力が鉄道だった時代は, 道路なんてこんなもんで充分だったんでしょうけど, ここに大型車を通そうとしたら何が起こっていたか……? |
(15:38) |
また『矢立の杉』の幟とともに, 遊歩道のようなものが現れました。これは車道化される前の甲州街道でしょうか? |
(15:39) |
……平成になってから作られた看板が手書きだなんて……(唖然) |
(15:41) |
この谷を形成している新田沢を跨ぐ, 美久保橋。竣功は昭和10年3月……え゛, この先の笹子隧道が開通したのって昭和13年……つまり車道化当初の橋ですかー!? |
(15:45)
ヘアピンカーブを繰り返す途中, 笹子峠自然歩道の案内がありました。んーと, 地形図にも点線道が別れているから, これですね。でもってこれ, やっぱり旧甲州街道なんですね。現在甲州街道に指定されているのは, 今走っている旧国道ですけど。 | |
(15:49) |
こーんな有難い距離標識が所々にありました。 |
(15:50) |
向こうの山肌に, 今より急勾配に見えるガードレールが(汗)……でも地図を見る限り, 今の道はあそこに繋がらない……先行ってみると, 確かにあちらには行きませんでした。ではあのガードレールは一体? 結構新しそうに見えるよね。 |
(15:58) |
また距離標識なのですが, 問題は右側。何か道のようなものが見えます。確かに矢立の杉まで200m地点に, 地形図でも点線道が繋がっており, ここでちょっとだけ旧国道と接触しつつ笹子峠近くの稜線に向かっています。でもさっきの案内看板が正しければ, この道は旧甲州街道ではない筈。ただの登山道なんでしょうか? |
(16:00) |
またやってきた連続ヘアピンカーブの頂点に, ここまで散々案内されていた『矢立の杉』への入口がありました。ここから100mですか……折角だから行ってみましょうか。また来られるかどうか判らないし。 |
(16:04)
……でか!! 周囲の人工林なんか吹けば飛びそうに思えるほどの巨樹! これはとても写真では収まり切らない…… → dscf7771.avi (17.0秒, 19,852,650Bytes), dscf7775.avi (29.0秒, 33,891,558Bytes) | |
(16:07)
先端は折れたそうですし, 足元は朽ちて空洞化してしまっていますし, もうあまり永くは持たないかもしれませんね……。 | |
(16:19) |
改めて出発。谷を巻くようにカーブを繰り返します。距離標識……笹子トンネル1km。あのー, この先にあるのは『笹子隧道』であって(略)。さっきまでの標識では正しく書いてあったのに。 |
(16:22) |
旧甲州街道が合流してきましたって, 地形図にまったく載ってないからどういう道なのか判らないんですが(汗)。遊歩道として存在しているなら, ちゃんと掲載していて欲しいんですけど。 |
(16:25)
こちらはちゃんと地図に実線で描かれている, 林道笹子峠下線。勿論入ったりはしませんが, この入口が接続されているカーブを曲がれば, 後200mで……! | |
(16:31)
やって来ました笹子隧道! 本来の笹子峠のほぼ真下を貫いている, 全長240mの隧道です。竣功は昭和13年, つまり今から71年前! いやあ, 最近の没個性な隧道とは違う, 明治隧道にも劣らぬ, 立派な坑門ですなあ。 隧道を通過する様子を動画で撮影しようとしたのですが, いくら短いとはいえ照明の無い隧道をカメラ片手に走るのは危険過ぎたので(後ろから車来たし), 途中で止めました。よって公開もしません。御了承下さい。 | |
(16:38) |
トンネルを抜けたらそこは甲府盆地だった……ってまだ全然見えませんが。 |
(16:39) |
これが大和側坑口。黒野田側ほどではありませんが, やはり鮮烈な印象を受ける坑門ですね。 で, 結局, 笹子峠道はどうだったのかと言うと……和田峠と比べれば大した事ありませんね(^^;;; 距離はあるけど, 勾配は何と言うほどのものでもありません。三国峠より緩いと思います。ま, 大垂水峠レベルの坂道をもっと長くした, という感じかな。 |