◆突然妄想劇場 「歴史に隠れたカード」

あの幕末にクロウ・カードが!? 小狼が手持ちのカードを香港
の実家で解析してもらった所、この驚くべき事実が判明した。
「去(return)」のカードが見せたヴィジョン、そこにはさくらが
未だ集めていないカードを持ち戦う、一人の青年の姿があった。

彼が齎す凄惨なる光景に思わず目を逸らすさくらたちだったが、
事がカードを原因とするのであれば、止めねばならない。「去
(return)」「時(time)」「逆(reverse)」のカードを組み合わせ、
時の流れを遡るさくら。着いた其処は、幕末の京都。目の前に現
れたのは赤毛の青年。眼前で数人の男たちを切り伏せた彼に、さ
くらは震えながら、こう言った。

「お兄ちゃんは、本当に血の雨を降らせるのね。」

そのまま気を失うさくら。放っても置けず、彼女を自分の定宿に
連れ帰る青年。なし崩しに宿の下働きをしながら彼を探るさくら
だったが、そのうちに彼がどうしてもカードの力に操られてこう
した「人斬り」をしているとは思えなくなってきた。

カードが其処にある以上、これを回収するのは自分の役目。だが
その細く小さい体躯では無理な剣技を彼が使いこなせるのは、彼
自身も気付かないうちに彼を内側から支えているカードの力。彼
からカードを奪えば、彼は自分の体を支えられなくなってしまう。
そうなれば彼を待つものは、死あるのみ。ではどうすれば・・・

何時の間にか、彼から離れられなくなるさくら。さくらを追って
未来から駆けつける友人たち。カードを諦め未来に帰ろうとする
さくらに追いすがる青年が、彼を止めようとする友人たちをなぎ
払い、さくらの眼前に立つ。彼を止めねば。しかし、どうやって?

「彼の者に打ち勝つ力を我に与えよ。『剣(sword)』!」

飛天御剣流の不敗伝説を断ち切るべく、青年に対峙するさくら。
出会った頃の感情を失っていた彼が、この頃唯一獲得し得た感情
「哀しさ」を瞳に浮かべながら、ぱちり、と納刀する。来る…

鞍馬の山奥に、ぴぃんと「死合の空気」が立ち込める。次の瞬間、
裂帛の気合を篭めた言葉が雷鳴の如く轟く!

「飛天御剣流、龍鎚閃!」
「彼の者より疾く切り裂け、『剣(sword)』!」

天才剣士、緋村抜刀斎を止められるか、さくら!?

「幕末剣戟札蒐集奇談 るろうに剣心vsカードキャプターさくら」

2001年夏公開!

#註:しません(爆)。

##大体、集英社vs講談社 + 東映系vs松竹系 だっつーの(笑)