Oonishi Yutaka <yutaka-o@fsinet.or.jp> wrote in message
news:3966ADA2.E552B5B8@fsinet.or.jp...
>   ああ、今の流行からすると神奈川の某アパートに住んでいる
> 剣術娘と「剣」を使うさくらちゃんの対決などというのも
> 萌えるかもしれません。


知世 「私の縁戚のお姉様ですの。」
さくら「は、はじめまして。木之本さくらです。」

さくらちゃんに続いて次々に挨拶する子供たち。前回の修学旅行で
すっかり温泉にハマッた彼らは、知世ちゃんが「都心に近い片田舎
の温泉場に、温泉が沸いている元旅館の下宿屋で暮らす親戚のお姉
さんが居て、タダで温泉に入れる」との案内で、ここに来ていた。





素子 「あぁ、よく来たな。私が青山素子だ。」





・・・ここ、ひなた温泉に(ちゅど〜ん)。

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◆突然妄想劇場 「温泉に行こう!」

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かぽ〜ん (お約束のサウンド)

#なおこのシーンの情景はTV放映制約撤去Ver.です。無粋なものな
#ぞ皆、纏ってはおりません。やっぱり温泉は湯を通じた裸の付き
#合いにこそ、あこら、なにをするやめろそんな(どかばきぐしゃ)。

むつみ「あらあら、今日は大勢さんなんですのねぇ(のほほん)。」
千春 「わぁ、素子さんって色しろ〜い。髪も黒くてつやつやー」
カオラ「せやろ? 素子ったらホンマお人形さんみたいやねん。」
利佳 「知世ちゃんの親戚だから、本当にそっくりなんですね。」
素子 「まぁ、顔はあんまり似てないが、な。」
知世 「大道寺家と青山家の繋がりは、大正の前ですから。」
キツネ「その黒髪と白い肌は御先祖様譲り、っちゅうこっちゃな。
    元々は宮城の真宮寺家に繋がるんだってゆうとったか?」
苺鈴 「えぇっ! 真宮寺家って言ったら李家の大叔母様の御友人
    がいらっしゃる所じゃない。紅蘭おばあさまのおともだち
    のお一人で、たしか日本の方のお名前は・・・」
なる 「真宮寺さくらさん、でしょう? 歴史上の有名人物よ。」
奈緒子「あ!私、知ってます。確か平将門の首塚を狙った陸軍将校
    の魔の手から、帝都を護り通した近世史上最大の霊力の
    持ち主ですよね。『我を崇めよ〜』って台詞、知ってます。」
しのぶ「ちょっと微妙にズレてない(^^;)? でも、さくらって…」

全員の視線が、1点に集まる。ぽーっと上気していた、約1名。





さくら「ほぇ?」





むつみ「あらあら、同じお名前なんですね。奇遇ですねぇ(のほほん)」
千春 「そう言えばさくらちゃんもカンが良かったり、」
利佳 「不思議な事に気付くのも多いわ。」
苺鈴 「普段大ドジだけれど、いざとなると頼りになる所とかも。」
しのぶ「それは、ちょっと言い過ぎかも(^^;)。でも素子先輩は何時
    も頼りになりますから。私たち後輩の憧れの人です。」
カオラ「届く手紙は、毎日束になっとるでぇ(笑)。」
キツネ「尤も差出人は、み〜んな女名やけどなぁ(爆笑)。」
知世 「まぁ。お姉さま、粗忽は治っても同性志向は治ってなかった
    んですの(本気)?」
素子 「私が志向している訳ではない(怒)!」
なる 「まぁまぁ(笑)。でも素子が昔、粗忽者だったなんて初めて
    聞いたなぁ(くすくす)。」
知世 「結構おっちょこちょいの早とちりで、何かと暴走したらしい
    んですの(はぁ)。」
キツネ「あー、そー言えばこないだもメイド服着て何かやっとった
    なぁ。京都の姉ちゃんは説得してこれたんか?(from原作)」
カオラ「素子、そこつものやぁ〜(ケラケラ)。」
素子 「もう治った! こら知世、折角皆には秘密にしておいたのに・・」
知世 「ごめんなさい、お姉さま(ぺろっ)。」#可愛く舌なんか出したりして。
素子 「許さん! ひなた温泉の人身御供にしてくれる。その身を
    湯に捧げ、未来永劫この温泉を護るが良い!」

ばしゃあっ。素子がふざけて知世の頭を湯に潜らせる。知世を助け
ようと、素子の両脇の千春と奈緒子が素子の足をすくって転ばせる。
大股を開いて仰向けに、湯の中に転ぶ素子。それを見て笑う利佳を
隣のカオラが思いっきりくすぐる。身を捩って逃げようとする利佳
をキツネが「ふかふかの」その胸に抱きとめる。絡んじゃった3人。
その隙に知世を湯の中から抱きかかえて救助する成瀬川。が、その
大振りな胸に知世の顔がうずまってしまう。「きゅ〜」状態の知世
をさくらが助けようとするが、同じ事を考えていたしのぶと「わた
わた」状態で鉢合わせし、どちらも仰向けで湯の中に引っ繰り返る。

むつみ「あらあら。大変ですわねぇ(のほほん)。」

#なお重ねて申し添えておきますが、皆の格好は「ラブひな」原作に
#準じております。さーびす、さーびすぅ。(爆)


とまぁ、女子高プール状態のひなた温泉露天風呂(女性専用)を・・





覗いている奴が、ここにいた(あるべき展開)。





エリオル「くーっくっく。矢張り温泉はコレに限りますねぇ。」
スピネル「何と言うか、修学旅行からこっち、すっかり元通りに。」
エリオル「何か言いましたか? おぉさくらさん、何て大胆な。」
スピネル「ルビィなんて呆れ返って帰っちゃいましたよ。 姿形は
     小学生なんですから、そんな爺ムサイ趣味は止めた方が」
エリオル「だから、ですよ。体はこども、頭脳はオトナなんですし。」
スピネル「メガネの小学生探偵には聞かせられない台詞ですね。」
エリオル「こう言った事でもないとバランスが。おっ、利佳さんと
     カオラさんとキツネさんの絡み合いが、また一段と!」
スピネル「小学生の体じゃ、『おっきく』もできないでしょーに」
エリオル「だから危険性が無いんじゃないですか。体の欲望が無い
     分、私は安全なのです。お!これはたまらん、くっく」

呆れ果て最早一言も無いスピネル。眼前の情景を眺めるのに全ての
集中力を使っているエリオル。当然、





消していた筈の気配=煩悩は、とっくの昔に全開放散(爆)。





ぴきーん!!

さくら「だれかいる!」
素子 「そこ!」

素子の「どこでも木刀」から炸裂する、秘剣・斬岩閃。全ての動き
を止め、皆が素子の剣圧が吹き飛ばした露天風呂の岩壁の、その
向こうに開けた光景を見据える。

其処には・・・





景太郎「いや〜、小狼君達が手伝ってくれた御蔭で、早く済んだよ。」
小狼 「いえ、折角温泉に入れて頂けるのですから、お礼です。」
山崎 「温泉に来て、湯殿の掃除をする。これが通の入り方だね。」
寺田 「お。委員長、良いを言うな、その通りだ。」
景太郎「いぇ寺田先生は保護者なんですから、こんな事までして頂
    いては此方も…」
寺田 「いぇ良いんですよ。それに私もこう言う事は割合と好きで。」





隣の露天風呂(男性専用)を掃除している、「ひなた温泉」と印され
た法被の背中をこちらに向けた、景太郎小狼山崎寺田の4人が(爆)。

此方を見据える24の瞳に気付かず、しゃっしゃっとデッキブラシ
を走らせる4人。だが・・・

むつみ「あらあら。では4にんも居たのですね?『のぞき』は。」

男女露天風呂を隔てる岩壁越しにしては、妙にはっきり聞こえた声
に、ふと手を止める4人。それが意味する事に気付き、ぎぎぎぎと
油の切れたからくり人形のように、自分の背後を振り向く。

そこには・・・・

知世 「まぁ。」(「どこでもカメラ」でしっかり撮影中)
しのぶ「きゃああああ!」
奈緒子「きゃっ、李君に山崎君に寺田先生まで!」
なる 「けーたろ〜?」(ごごご)
千春 「貴史〜!(<山崎君の本名)」(ごごごごご)
カオラ「あっはっはー!けーたろ、また覗きやー!」
キツネ「なんや、けーたろ。一人じゃ覗けんから、みんなでか?」
利佳 「寺田先生・・私だけを見てくれるって言ってたのに」#おぃ
苺鈴 「何よ小狼! 私のを見ているだけじゃ不満!?」#お〜ぃ

正常反応2名、激怒2名、おおらか(?)2名、激怒(対象限定)2名、
無動揺2名、そして・・・

さくら「きゃあっ!・・・素子さん?」

流石に正常反応したものの、そこは世界最強の霊力の持ち主(現時点)。
すぐに傍らの気配に気付く。この大きく熱い気迫・・・いや、殺気!?





素子 「秘剣、瞬閃漸!」





光と見まがうばかりの剣圧が迸る。そのまま男湯の人影に襲い掛かる。

ちゅど〜んっ 「ぱぎゃー!」

その後は言わずもがな。鉄拳制裁3発(誰が誰をノシたかは御想像の
通り)で失神した3名を、「自分を責める哀しげな瞳」に心身ともボ
ロボロにされた残り1名が引きずって退散する。哀れ合掌、ち〜ん。

なお、彼ら4名の出番は此処までである。「なっ!おぃ!俺は!?」(桃)

処で、そもそもの諸原因であるところの約2名が不足するような気も
するが、この2名は最初に吹き飛ばされた「岩」に物質融合して覗い
ていたため、矢張り復活するには事態が収拾されてから後までかなり
の時間が必要だった事を申し添えておく(爆)。

エリオル「あぁ…矢張り、怪我には温泉が効きますねぇ…」
スピネル「そもそも温泉に入る原因を作ったのは誰でしょうねぇ!?」

で、彼らを微塵に吹き飛ばした為に秘剣の破壊力が男湯に伝わらず
音も聞こえなかった為、巻き添えの4人が気付かなかったのである。

#・・・のは、苦しいなぁ、やっぱ(^^ゞ。

はぁっ、と気合を抜く素子。そのまま木刀を「仕舞う」。調息し、
ボルテージを上げた丹田の気を整え、抑え、練り直す。とそこに、

ちょん、ちょん

素子 「うひゃひゃ!誰!?・・・さくらちゃん?」

素子を見上げる、さくらちゃんが居た。その上気した表情・・は、
どうやら温泉に当たっただけでは無さそうだ。

さくら「素子さん、凄いです! 剣1本で、こんな事が出来るなんて!」
素子 「あ? あぁ、まぁ、一応、奥義だからな。」
さくら「御願いします、素子さん。それ、教えて下さい!」
素子 「え!?」

ぺこり、と頭を下げる彼女を見て、素子は面食らっていた。

素子 「いや、これは何せ奥義だからな。一朝一夕には、ちょっと」
さくら「奥義・・・でも、魔術なんでしょう?」
素子 「あぁ!?(何を言っているんだ、この娘は?)」
さくら「私、見ました。素子さんが木刀を、左手から『出して』
    『仕舞う』ところを。あれって、」

がばっ! もがもがもが

カオラ「なんや、素子。さくらちゃんを抱きしめて。」
知世 「まぁ、お姉さま。やっぱり。」
素子 「何がやっぱり、だ!これは違う!」

慌てて言い繕い、さくらに顔を寄せる素子。ひそひそモード開始。

素子 「見たって・・・何を?」
さくら「素子さんが、木刀を出し入れするところです。あれって」
素子 「君がどう見ようと、目の錯覚だ。大体、左手にあんな
    長い木刀を出し入れする所なぞあるまい。な?」





さくら「私も出来るんです。」





素子 「何?」





さくら「(ちっちゃい声で)レリーズ。」

きん! ぎゅぎゅぎゅぎゅ

さくら「・・・ほら。」
素子 「(うわぁ!)・・・これって、」
さくら「星の杖、です。私のマジックアイテム。」
素子 「そうか、君は・・・
    良かろう。私とは違う系統だが、きっと使えるようになる。」
さくら「本当ですか!? ありがとうございます!」
素子 「その代わり、我が法の修行は厳しいぞ。」
さくら「法修行・・・やっぱり、素子さんの力は。」
素子 「あぁ。今、師匠は奥方と共に星霜の彼方だが・・・
    君が歩むべき道筋は、私でも指し示せると思う。
    その代わり、修行はつらいぞ。覚悟はいいか?」
さくら「・・・はい!」

期待に胸を震わせ、緊張した面持ちながらそれでも微笑み自分を
見上げる少女を見て、素子は空を見上げ、誰にともなく告げていた。

素子 「師匠・・・見てくれていますか? こんな私にも弟子が着く
    ようになってしまいました。でも、見ていて下さい、師匠。

    師匠が教えてくれた事の全ては伝えられないでしょうが、
    この青山素子、木之本さくら嬢に精一杯の事は教えます。





    この、師匠が与えてくれた先代の『阿修羅』とともに、





    十六夜念法の、あるがままを。」





クロウ・リード。「地上の大魔王」となるべく彼が捨てた「悪しき
心」が生み出した「魔界の大魔王」ことレヴイ・ラー。その両者か
ら連なる「魔術」と、大宇宙の理(ことわり)を「道」に従い使う聖
なる力こと「念法」が、一人の少女の中で融合結実するのに、そう
長い時間は掛からなかった。此処に聖・魔・人の融合する者が生ま
れる。これが後の歴史に書かれる「三界の梯」の誕生の瞬間だった。

                     Ende


こ、こんな話になるとは思わなかった(^^;)。しかし十六夜念法に
乗せてクロウ魔術を使うさくらちゃん・・・史上最強かもしれん。

#真宮寺家に繋がるなら、素子ちゃんに「荒鷹」を使わせても良か
#ったかな?・・・あ、あれはボロボロなんだっけ。