悪いのは?
田中内閣の日中国交回復交渉時点で、安部晋太郎議員との懇談で中華民国との国交に関して、苦渋の選択として台湾を中華人民共和国の一部とみなし台北に連絡事務所を設けるなどの話は記憶にありますが、悪いのは当時の指導者云々の会話が国交回復交渉の場で出たとの話はありませんでした。
当時、阿部氏は選挙区の多くの人々に国交回復に至る経緯を説明して回られており、中華民国との信義の問題に我々は多くの時間を割いて話、実務上中華民国の利益を大きく損ねる事が無い様に最大限配慮するとの言質はありました。 当時の状況は中華人民共和国と多くの国が国交を結びつつあり、何にも益してアメリカが中国との国交樹立を宣言した時期でもありました。所謂東西冷戦が緩やかになりつつあった時期です。
当然の事ですが、岸氏を始めとするA級戦犯に関して言及する事は無かったですが、賠償請求交渉はかなり熾烈を極めた様子は聞いています。結果として中国は台湾を中国の一部と認める事で戦時賠償請求権を他の西側諸国同様放棄する事で交渉が成立したと聞き及んでいます。 即ち国交回復交渉過程で戦犯云々の議題は無く、当然記録も存在しません。
中国がA級戦犯に言及したのは国内向けを含め、ずっと後の事です。
歴史認識は事実を事実として認識する事から始まりますが、客観的に見る事は未だ世代が交代してから可能と思います。
予断ですが、所謂南京虐殺と言われる南京攻略作戦の時に佐官級だった恩師の話は学生時代幾度も聞いていますが、例えば日本刀で首をはねるにしても、取調べを終了した捕虜であり、無秩序に殺戮したとは思えません。 犠牲者の数が発表の度に増加し現在では当時の南京市城内人口よりも多くなっている例もあります。
現在作業中の放棄化学兵器(ガス弾、イペリット等)にしても、武装解除の後引き渡した物も数えないと、既に処理は終了している事になります。
最も驚いた事ですが、我々が認識している一里の長さは約4Kmですが、中国での一里は約250mとも聞きます。(此れは筆談で書いた物をKmに書き直してもらって驚きました)
如何に共通の事実認識と、共通の物差しが大切か痛感します。 歴史評価は共通の物差しを持った時から始まるのではないでしょうか?
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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