daさんの<dWMkc.90888$vn.256366@sea-read.news.verio.net>から
>日本における全共闘とは、ただの馬鹿騒ぎだったのか、本当にただの流行だっ
>たのか。
>
>そのつけとは何か。
>
>猪瀬君は今自分で総括している。総括しているだけ彼はまともだとも言える。

そもそも、箸を持つ手がないと生きていけないという現実に青年は敗北するわ
けだが、猪瀬君のように貫いたのは立派だ。才能の賜物だろう。だが、君は腐
敗している。犬小屋でも、ないより家があった方がよかったからという発想は
敗北主義だ。

形の問題ではないよ、猪瀬君。
君が形成しなければならなかったのは、日本の道路のあり方ではなく、日本人
のエトス改造の旗手としてのペンの力だった。君の先輩の丸山真男君が、日本
の一時代を華々しく突っ走ったようにはいかなかっただろうが、日本の民主主
義についてなぜもっと草の根からの掘り起こしに情熱を持たなかったのだ。

そもそも全共闘というのは、情熱の爆発ではあったが、エトスを改造すること
はイデオロギーの分野だからと、敬遠する浅薄さがあったと思う。だが、民主
主義というのは宗教であり、イデオロギーなんだよ。日本人のイデオロギーを
改造する努力なしに、いかなる未来も変化させることはできはしなかった。
これは、経済の退廃にも密接にかかわっている。君が戦った官僚のあり方とも
密接にかかわっている。政治にそっぽを向いてる無知な国民性にも密接にかか
わっている。君は日本人のエトス改造をこそ生涯のテーマとすべきだった。そ
こにこそ全共闘の総括があった。

今からでも遅くはない。君の力はまだ、発揮できる。やってくれたまえ。