Re: 【敦賀直流化】ICOCA
嶋田です。
toda@lbm.go.jp wrote:
>>>「何故、近郊区間を敦賀まで拡大しないのか」
>
> というツッコミを入れたくなる理由の1つではあります。
JRの発券システム(MARS)はJR西日本の中だけで
完結しているわけではありませんから、むやみに
自社内の制度をいじると全JRに跨るシステムの
改修費用を負担させられるからではないでしょう
か。
> ICOCA対応改札にも「廉価版」があるんじゃありませんでしたっけ?
「廉価版」だってそれなりのコストはかかります
よ。少なくとも今まで私がイナカ駅で見た装置は
ICOCA専用に特化している機械ですから、大都市に
ある自動改札機にICOCA対応機能を付加させるのに
比べて「廉価」と言えるかどうか疑問です。
JR西日本側から見たICOCAのメリットは、
1) 改集札要員の削減。
2) 入出場情報検査による不正乗車のチェック。
(=車内改札要員の削減)
3) 繰り返し使用可能なICカード使用による磁気
カード作成費用の削減。
ぐらいかと思います。ICOCAが使えるようになった
からと言って自家用車利用を止めて鉄道に乗り換える
人がいるとも思えませんし。
そうであれば今まで無人だったような駅にICOCA
処理装置を置いても設置コストに見合う増収は期待
できません。1)については削減もへったくれもなく、
今までから無人だったわけですし、2)についても
そういう駅ではその気になれば何もせずに入出場
できるわけですし。
乗客の側からすればメリットはあります。ICOCA
で大都市圏の駅から乗ってきた場合でも出場処理
できますし、逆もまた然り。でも、JR西日本側に
とってはあらかじめICOCAにチャージされた分から
引き落とすにせよ着駅で現金で収受するにせよ運賃
収入には変わりないわけで処理機械の設置コストが
かさむだけです。むしろ後者の方がチャージされた
分をキープしておけるだけメリットがあるぐらい
です。
つまりJR西日本としてはICOCAは大都市圏でこそ
意味を持つシステムで、無人駅や委託駅がいっぱい
あるような区間では導入するコストに見合う増収は
期待できないわけです。
> 「簡易型自動改札機」って無人駅向けだと思ってるんですが、
> 違うんですか?
それはそうですが、前記のように設置コストに
見合う収入は期待できず、乗客の利便のために
「出血サービス」しているのだと思います。
> 今回ICOCA対応になった「北小松−近江塩津間と虎姫−近江塩津間」では
> 磁気タイプのJスルーカードが使えないとのことで、
> これも基本的にはコスト削減ですよね。
> やりようはいくらでもありそうなんですけどね。
削減と言っても前記の通り、今まで何もなかった
所にICOCA処理装置を置くだけでもコストはかかって
います。全体的に見て「駅員を引き揚げる」、
「委託を止める」、「不正乗車を激減させる」と
いったコスト削減に繋がっているとは思えません。
> ちなみに、「Jスルーカードが使えない」って
> 機械としてはどうなってるんでしょう?
> そもそも磁気タイプの乗車券を入れる場所が無い
> (紙ベースの乗車券は有人対応 or 投入箱対応)ってことなのかも。
そういう駅へ行くときはたいてい「青春18きっぷ」
なのであまりよく観察していませんが、
a) 磁気切符(普通乗車券、定期券)に入場情報を記録
するだけの装置。
b) Jスルーカード入出場処理装置。
c) ICOCA処理装置。
という単機能の機械が合計3種類置いてあったように
思います。今回の「ICOCAは使えるけどJスルーカード
は使えない駅」には b)の処理装置が置いてないだけ
ということではないでしょうか。
前記の 3)を推し進めて、磁気イオカードと同様に
Jスルーカードも無くなって行くのだと思います。
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