Kanon 第22話
携帯@です。
二週遅れですが、
Kanon 第22話「追想の交響楽(シンフォニー) 〜symphony〜」
について雑感など。
^L
●全体を通して
前作では第12話で描かれた、秋子さんが事故を起こすことで名雪が引き籠もり、そ
してあゆが実は7年前に木から落ちて死んでいた(違)ことが明らかとなる話です。
本作では秋子さんの交通事故とあゆの事故に気づく順番が逆となった関係で、引き
籠もる名雪を置き去りに祐一があゆを探しに出かけるという、何だか奇妙な展開とな
ってしまったような気が少ししないでも。
●アバンタイトル
秋子の交通事故の報せを受け、先生の運転する車で病院に向かう名雪と祐一。
その途中、名雪は事故現場で道路に投げ出された苺ケーキを見てしまいショックを
受ける。
# 何も事故現場が見えるような場所を走らなくても(汗)。道路上の苺ケーキって、
# 潰された雪うさぎと重ね合わせているものらしいです>ゲーム。
●秋子、危篤
祐一「名雪。大丈夫だ。助かるに決まってる」
病院で医師より今の状態が続けば命の危険もあると聞かされた祐一達。
祐一は自分の両親に連絡、なるべく早く戻って来ることに。
しかし名雪は呆然としたまま身動きもしない。
そのまま、病院で一夜を明かした祐一達。
身動き一つしようとしない名雪に、祐一は毛布をかけてやるのだが。
# 前作同様、危篤状態の秋子さん。自分の両親に連絡した祐一……そう言えば本作で
# は祐一がどうして両親と別々に暮らすことになったのかが一言も語られていないよ
# うな。
●意外と料理は上手い祐一
名雪「私のせいだ」
祐一「あ…」
名雪「私が、私が苺ケーキ食べたいなんて言ったから、お母さん」
祐一「馬鹿!」
翌朝、帰宅した祐一と名雪。何も喋らない名雪に代わり、朝食を作る名雪。
名雪は、自分が苺ケーキを食べたいといったせいで秋子が事故に遭ったと思い、自
分を責め、自分の部屋に引き籠もってしまうのだった。
# ハムエッグ、レタス、トーストの朝食を作った祐一。料理上手いな。
# 前作とは事故の状況が異なるので、名雪の引き籠もり度が上がってますな。
# 祐一も「馬鹿!」なんて、思わず言ってしまったのは判るけど酷い。
●北川にまで心配される祐一
北川「頑張れ。俺に出来ることなら何でもするから」
祐一「ああ、すまん」
引き籠もった名雪の部屋の前に食事を置き、先生への報告と鞄を持ち帰るため登校
した祐一。
校内で出会った北川は、祐一に「頑張れ」と励ますのだった。
# 北川、本当に良い奴だなぁ。祐一と同様に、普段は不真面目だけど、いざとなると
# すごい真面目。
●水瀬家一同!
祐一「(こんな時、こいつがいてくれたら、明るく盛り上げてくれるのかな)」
(中略)
祐一「(あいつはずっと覚えてたのか。どうして俺はあの時、泣いてたんだ?)」
(中略)
祐一「真琴のことは思い出した。舞とのことも名雪とのことも。でも、まだ何か忘れ
てる。何か、大事なことを」
帰りに病院に寄り帰宅した祐一。
しかし名雪は食事にも手をつけず、鍵をかけて閉じこもったまま。
話がしたいんだとドアを叩く祐一に止めてと言う名雪。
自室で引き出しの中にある真琴の大好きな漫画と家族で撮ったプリクラ写真を見な
がら、こんな時、真琴がいてくれたらと思う祐一は、名雪の差し出した雪うさぎをた
たき落としたことを自分は忘れていて、名雪は覚えていたのだと気づく。
# 前作では秋子さんの携帯に貼ってあったプリクラですが、本作では祐一が引き出し
# の中に取ってありましたか。大好きだった漫画「冬のおわりのアデュー」と一緒に。
# やはり、別れた女の思い出は捨てられないもの(少し違)。
●今更思い出しても手遅れ
祐一「久しぶりだな、名雪。俺の作った飯、美味かったか? まぁ、俺の作るものな
んて、秋子さんに比べたら…あ…。このまま、ずっとそうやって、自分を責め
てるつもりか? 秋子さんはきっと助かる。あのマイペースの秋子さんが、こ
んなことでいなくなる訳が無いだろう?」
名雪「祐一。奇跡って起こせる? 私、ずっとお母さんと一緒だったんだよ。何年も
この街で、この家で二人だけだった。私、お父さんの顔知らないから。お母さ
んがいてくれたから寂しく無かった。今まで、頑張ってこれたのに。それなの
に、私のせいで。私、独りぼっちだね」
祐一「独りぼっちなんかじゃ無いだろう。学校には、友達が沢山いるじゃないか。香
里も北川も陸上部の連中もいる。俺だっている」
名雪「祐一も?」
祐一「ああ。俺が側にいるだろう?」
名雪「7年間」
祐一「あ」
名雪「私のこと、忘れてたのに」
祐一「……」
名雪「嘘つき」
名雪「手紙の返事だって、一度もくれなかったね」
祐一「ちゃんと、全部読んでた」
名雪「何も返事が無かったから、届かなかったのかなって思ってたよ。…この間再会
した時、祐一に会うのが本当は怖かったんだよ。私の名前、忘れてるんじゃな
いかって」
祐一「俺、7年前のことを思い出したんだ。冬休みの最後、駅で別れた時のこと。雪
うさぎ、悪かったな。許して、貰えないか?」
名雪「昔の事だよ」
祐一「せめて、ここに一緒にいるのは駄目か? 名雪」
名雪「駄目」
祐一「あ…」
名雪「なんだよ」
名雪「私、もう笑えない。笑えなくなっちゃったよ。ずっと、お母さんと一緒だった
んだから」
翌日も名雪の部屋の前に食事を置いて家を出た祐一。
病院に行き、夕方に学校に回り買い物をして帰宅すると、ピロが出迎える。
少しは食事をしていた名雪。部屋の扉の鍵は開いており、祐一が中に入ろうとする
と、名雪は出てってと言う。誰とも会いたくないと。
母がいなくなったら独りぼっちだという名雪は自分のことを責める。
俺がいると祐一は言うが、名雪は祐一が7年間、名雪のことを忘れていたと言い、
「嘘つき」と言う。
名雪に買ってやった赤いビー玉を差し出し、7年前の雪うさぎのことを謝ろうとす
る祐一。だが、名雪は祐一のことを拒絶し泣き続ける。
# 前日と異なり食事は少しはしていたし、ドアの鍵も開いていたのだから、出てって
# という言葉とは裏腹に、名雪は祐一に話を聞いて欲しかったのかも。
# 手紙を読んでいたけど返事をしていなかった祐一。多分それは、名雪のことを忘れ
# ていたと言うよりは返事をするのが面倒だったからだと思われ(笑)。
# 「祐一。奇跡って起こせる?」という名雪。成る程、奇跡は起きるから奇跡だと祐
# 一は言ったけど、今のところ起こせるものでは無いってことで。
# 第1話で名雪が2時間遅刻して来たのは、要するに再会するのが怖かったからとい
# うことか。
# 窓の外に出ていた月は月齢にして23.5〜24.5位? 2月10日〜11日位の月です。
●最後の約束
祐一「(ずっと昔にもこんなことがあった。誰かが大けがをして、俺は何も出来なく
て)」
(中略)
祐一「今度来た時は、俺のいとこ紹介するよ。きっと、お前も仲良くなれると思う」
あゆ「うん! 楽しみにしてるよ」
(中略)
あゆ「痛いよ。凄く」
祐一「判ったから、だから喋るな」
あゆ「アハ。落ちちゃったよ。僕、木登り得意だったのに。あ…」
祐一「あ」
あゆ「何でだろう。痛く無くなった。僕、どうなるのかな」
祐一「痛く無いんだったら、絶対に大丈夫だ」
あゆ「うん。う…。あれ、身体、動かないよ」
祐一「動かなくて良い。俺が連れてってやるから」
あゆ「でも…。動けないと、遊べないね」
(中略)
あゆ「祐一君」
祐一「あ」
あゆ「また、僕と、遊んでくれる?」
祐一「ああ。もちろんだ。あゆに渡すものだってあるんだ」
あゆ「嬉しい。約束」
祐一「ああ」
あゆ「指切り。…動かない。手が動かないと、指切りにならないね」
(中略)
祐一「ほら。これで指切りだ。ちゃんと約束したぞ、あゆ。約束だから」
あゆ「うん。約束、だよ」
祐一「ほら、指を切らないと指切りにならないだろ? 切るんだよ、指を。一緒に切
らないと、指切りにならない。あゆ?」
名雪に一緒にいることを拒絶され、自室に戻った祐一は、ずっと前にもこんなこと
があったと思う。
夢の中で祐一は7年前の出来事を思い出す。
いよいよあゆとのお別れの日。
あゆへのプレゼントとたい焼きを持って、森の「学校」に遅刻してやって来た祐一。
プレゼントを隠して、お詫びにとたい焼きを差し出す祐一。
二人で「給食」のたい焼きを食べつつ、二人は又会おう、又ここに来ようと約束す
る。そして祐一は今度は従姉妹=名雪を紹介すると言うのだった。
今日も木に登ったあゆ。その日は風が強く、あゆは強風に煽られ木から落ちて大け
がをしてしまう。
瀕死の重傷を負ったあゆは、それでもまた僕と遊んでくれると訊ねる。
祐一と指切りをして「約束」しようとするあゆだが、もう指切りをするために腕を
持ち上げることも出来なかった。
あゆの手を持ち上げ、指切りをしようとする祐一。だが、あゆは指を切ることが出
来ずに……。
# あゆの7年前の事故の真相が漸く出ました。一応、祐一とあゆの約束は、再会した
# し、学校にも来たし、名雪も紹介したしで一応果たされているのか。
# 祐一が持って来たプレゼント。カチューシャなんでしょうけど、渡していなかった
# のか。あれ? 現在のあゆは渡していないはずのカチューシャをしていますが……。
# この日はスカートだったあゆ。風に煽られスカートを気にして……という展開を実
# 際に落ちるまで妄想していたのは内緒です。
# 指切りのため、無理矢理腕を持ち上げた祐一。腕の下には血だまりが出来ていたの
# に、袖には血一つついていないんですけど。
●名雪を捨てて
北川「気になって、様子を見に来たんだよ。どうかしたのか?」
祐一「北川、俺、思い出したんだ」
北川「は? 何を?」
祐一「あゆは、あゆは」
北川「え? あゆちゃんがどうした
祐一「名雪を頼む」
あゆに関する全てを思い出した祐一は家を飛び出そうとして北川と衝突。
名雪と祐一の様子を見に来た北川に名雪を任せ、祐一は夜の森へと向かう。
# 北川、本当に良い奴だなぁ。偶々北川が来たから良いけど、そうでなかったら名雪
# を一人で置き去りにしていることに>祐一。それと、北川は後でどうやって家に入っ
# たんだ? まさか、鍵をかけてない?
●凍死寸前
祐一「(このまま、じっとしていれば、あいつの所へ行けるのかな。ごめんな、みん
な)」
真琴「祐一。あ。あう…」
祐一「あ、ああ…」
吹雪の夜の森の中を彷徨う祐一。
広場に行ったもののもちろんあゆの姿は無く、最後には道で行き倒れてしまう。
そんな祐一の所に真琴が現れ、祐一の背中に身を寄せる。
そして祐一の向こうから光が見えて……。
# 流石にこの展開は予想外だったので驚きです。まさか、こんな場面で真琴が出て来
# るとは。どう見てもお迎え…(違)。
●あり得なかった過去
祐一「あゆ。これ開けてみろ」
あゆ「何これ。あ。これって、カチューシャだよね」
祐一「まぁな」
あゆ「貰って良いの? 後で返せって言われても返さないからね」
祐一「俺だって返すって言われても受け取らない」
あゆ「そうだ! 今度祐一君に会う時は、これ、つけて行くね」
祐一「ああ。約束だぞ」
あゆ「うん。約束」
# 本当はある筈だったあゆにカチューシャをプレゼントする祐一のシーンがラスト。
# これは祐一の夢? ゲームではご丁寧に、祐一はあゆが大けがをしたという現実よ
# りも、の幻を選んだ、と解説されてますが。
●次回予告
あゆ「声の消えた雑踏。顔の無い人が目の前を行き交う。誰も、たった一人でベンチ
に座っている子どもの姿なんか、気にも留めない。人を待っている。来ないと
判っている人、もう会えないと判っている人を何年も、何年も、僕はずっと待っ
ていた」
第23話「茜色の終曲(フィナーレ)〜finale〜」
サブタイトルもそろそろ終わりっぽく。
では、また。
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