Re: 3×3正値エルミート行列の正値性
ご回答誠に有難うございます。
>>> ベクトル空間の外積を交代なテンソル積と考えるときに
>>> 外積を交対積と呼ぶこともまああるでしょう.
>> Grassmann積という対称テンソル積を外積と呼ぶ人もいれば
> 対称テンソル積ではなく, 交代テンソル積.
え? Grassmann積の各成分⊿_{w_1},⊿_{w_2},⊿_{w_3},⊿_{w_4}は
-⊿_{w_1},⊿_{w_2},-⊿_{w_3},⊿_{w_4}のように符号が交互に入れ替わってなく,常に正になってるではありませんか?
>> 交代積を外積と呼ぶ人もいるのですね。
> 私はどちらでも構いません.
書物によって,交代積(ベクトル積)=外積だったり,Grassman積=外積となってたりしますね。
>>> ベクトル空間 V に内積が入っていて,
>>> V とその双対ベクトル空間 V^* とを同一視できるとき,
>> ええと,これはFベクトル空間Vの順序を込めた基底をB:=(b_1,b_2,…,b_n)^T
>> (n:=dimV)と表して
>> ({b_1,b_2,…,b_n}はVの基底),
> 基底なら, ベクトルをヨコに並べることが多いでしょう.
そうでしたね。
>> g:V→V^*;V∋∀(x_1,x_2,…,x_n)B:=XB → g(XB):V→Fを
> 基底をヨコに並べておけば X はタテベクトルになって,
> 普通の数ベクトルの表示になります.
> そのときは BX \in V ですね.
> ともあれ,
はい。
>> (g(XB))(b_1):=x_1,(g(XB))(b_2):=x_2,…,(g(XB))(b_n):=x_nを満たす
>> F線形形式(線形汎写像)とすると
> V の基底 b_1, b_2, \dots, b_n に対して,
> V^* には双対基底 b^*_1, b^*_2, \dots, b^*_n が
> b^*_i(b_j) = \delta_{ij}
> により定まりますが,
> b^*_i と b_i とは普通同一視されません.
> V の内積について b_1, b_2, \dots, b_n が正規直交基底であれば,
> x \mapsto (b_i, x) を b_i と同一視して,
> V と V^* の同一視が可能になります.
つまり,{b_1,b_2,…,b_n}がVの正規直交基底である時.
g(BX):V→V^*を(g(BX))(b_j):=<X,b_j>∈F, j=1,2,…,n とする訳ですね。
この写像g(BX)が全射になる事は∀y∈Fに対して,y=0の時は,(V∋)v=0と採ればいいですね。
この時,g(BX)(0)=g(BX)(Σ_{j=1..n}0b_j)=0Σ_{j=1..n}(g(BX))(b_j)=0Σ_{j=1..n}<X,b_j>=0.
y≠0なら∃j∈{1,2,…,n};<X,b_j>≠0で,<X,b_1>≠0とすると,
y=y<X,b_1>^{-1}<X,b_1>+0<X,b_2>+0<X,b_3>+…+0<X,b_n>なので
v=y<X,b_1>^{-1}b_1と採ればいいですね。
この時,
(g(BX))(v)=(g(BX))(y<X,b_1>^{-1}b_1)
=y<X,b_1>^{-1}(g(BX))(b_1)
=y<X,b_1>^{-1}<X,b_1>
=y.
単射である事は
0≠y=y'∈F…(ラ)とすると,<X,b_1>≠0なら,
g(BX)^{-1}(y)=g(BX)^{-1}(y<X,b_1>^{-1}<X,b_1>)
=y<X,b_1>^{-1}b_1.
同様に,
g(BX)^{-1}(y')=y'<X,b_1>^{-1}b_1
を得る。
この時,y<X,b_1>^{-1}b_1=y'<X,b_1>^{-1}b_1となる
(∵もし,≠なら,(y-y')<X,b_1>^{-1}b_1≠0で,今b_1≠0なので,(F∋)(y-y')<X,b_1>^{-1}≠0で,
体Fは整域且つ<X,b_1>^{-1}≠0なので,y≠y'で(ラ)に矛盾)。
故に,g(BX)は単射で結果としてg(BX)は全単射,即ち,ベクトル同型。
>> このgは線形同型(この時gは自然な同型若しくは標準的同型と呼ばれる)となるのですね。
> V と V^* には「自然な同型」「標準的な同型」はありません.
> 貴方の g は無理やり V に b_1, b_2, \dots, b_n が正規直交基底となる
> 内積を導入したことに対応します.
ご紹介頂いた様にg(BX):V→V^*を(g(BX))(b_j):=<X,b_j>∈F, j=1,2,…,n とすれば,
このg(BX)はVからV^*へのベクトル同型となるのですね。
>>> V \otimes V と V \otimes V^* を同一視することができます.
>>> V = R^3 なら, u \in R^3 に対して {}^t u \in (R^3)^* が対応しますから,
>>> u \otimes v には u \otimes {}^t v が, また, u {}^t v という行列が
>>> 対応します.
:
> それに対応する行列が
> \pmatrix{
> u_1 v_1& u_1 v_2& u_1 v_3\cr
> u_2 v_1& u_2 v_2& u_2 v_3\cr
> u_3 v_1& u_3 v_2& u_3 v_3\cr
> }
> であるのも良い.
纏めると
g: V (×) V → V (×) V^*
をV (×) V ∋ ∀ u (×) v := u_1e_1+u_2e_2+u_3e_3 (×) v_1e_1+v_2e_2+v_3e_3
→ g(u (×) v) := u (×) v
=u_1 v_1& u_1 v_2& u_1 v_3\cr
u_2 v_1& u_2 v_2& u_2 v_3\cr
u_3 v_1& u_3 v_2& u_3 v_3\cr
の時,このgはベクトル同型となるのですね。
>>> # V \otimes V^* は Hom(V, V) と同型です.
>> これについては,B:=(b_1,b_2,…,b_n),D:=(d_1,d_2,…,d_n)
>> (n:=dimV,{b_1,b_2,…,b_n}と{d_1,d_2,…,d_n}は夫々VとV^*の基底)と置くと,
>> g:V(×)V^*→Hom(V,V);V(×)V^*∋∀Σ_{k=1..n}x_kb_k (×)Σ_{k=1..n}y_kd_k
>> := BX (×) DY (但し,x_k,y_k∈F,k=1,2,…,n,
>> X:={}^t(x_1,x_2,…,x_n),Y:={}^t(y_1,y_2,…,y_n))
>> →g(BX (×)DY)∈Hom(V,V)となりますね。
>> このベクトル準同型写像g(BX (×)DY)は∀w∈Vを何に写す様な写像なのでしょうか?
> g(b_i \otimes d_j)(w) = (d_j(w)) b_i
> です.
(g(b_i (×) d_j))(w):=d_j(w) b_jですね。了解です。
>> とりあえずこのg(BX (×)DY)がV(×)V^*とHom(V,V)とのベクトル同型写像になるのですね。
> V \otimes V^* は BX \otimes DY の形の元の一次結合全体であり,
> \sum_{i, j=1}^n c_{ij} b_i \otimes d_j の形の元全体であることには注意しましょう.
V (×) V^* ∋∀x(×)y:=Σ_{j=1..n}β_ib_j (×) Σ_{j=1..n}δ_id_j (但し,β_j,δ_j∈F)
= Σ_{i, j=1}^n c_{ij} b_i (×) d_j (但し,c_{ij}∈F)
→ g(Σ_{i, j=1}^n c_{ij} b_i (×) d_j)∈Hom(V,V);
V∋∀w→(g(Σ_{i, j=1}^n c_{ij} b_i (×) d_j)))(w):=d_j(w) b_j ∈V
の時,このg(Σ_{i, j=1}^n c_{ij} b_i (×) d_j)が V (×) V^* から Hom(V,V) へのベクトル同型となるのですね。
>>> u_1, u_2, \dots, u_p に対して,
>>> その外積 u_1 \wedge u_2 \wedge \cdots \wedge u_p を交代テンソルとして
>>> 考えることは,
>>> \sum_{\sigma \in S_p} \sgn(p) u_{\sigma(1)} \otimes u_{\sigma(2)}
>>> \otimes
>> \sgn(\sigma)ではなく\sgn(p)なのですか。
> おっと, \sgn(\sigma) です.
了解です。
>>> \cdots \otimes u_{\sigma(p)} を対応させることですから,
>> グラスマン積の記号∧と区別する為に,Exp(,,...,)という記号を使わせていただきますと,
> 何故区別する必要があるのでしょうか.
> Exp は通常別の意味で使われますから, 使ってはいけません.
おっとすみません。Ext(,,…,)と書きたかったのでした。Expならexponentialの意味と混同されてしまいますね。
>> Ext(,,...,):V^p→F
> Ext は通常別の意味で使われますから, 使ってはいけません.
Extもでしたか! それでは,Gai(,,…,)を使う事にします。
> なお, いま V^p の元, 即ち, V の元 p 個の組 (u_1, u_2, \dots, u_p) に
> 対応させようとしているのは, F の元ではなくて,
> V の p 個のテンソル積 V \otimes V \otimes \cdots \otimes V = V^{\otimes p}
> の元です.
テンソル積の冪はV^{(×)p}と表記するのですね。
Gai(u_1,u_2,…,u_p):=(×)_{j=1..p}u_j (p≦n:=dimV)は
もし,V:=F^nなら,
Gai(,,…,) : (F^n)^p → F^{n^p} というテンソル積になるのですね。
>> ;V^p∋∀(u_1,u_2,…,u_p)
>> →Ext(u_1,u_2,…,u_p):=Σ_{σ∈Sym(p)}sgn(σ) u_σ(1) (×) u_σ(2)
>> (×) …
>> (×) u_σ(p)
>> という事ですね。
> これは良いですが,
はい。
>> そして,
>> u_σ(1) (×) u_σ(2) (×) … (×) u_σ(p):V^p→F
>> はV上のp階テンソルを意味してるのですね。
> u_{\sigma(1)} \otimes u_{\sigma(2)} \otimes \cdots \otimes u_{\sigma(p)}
> は V のテンソル積 p 乗 V^{\otimes p} の元です.
テンソル(多重線形汎写像)ではなくテンソル積(多重線形写像)でした。しかも,p階のテンソル積という言い方はしなくて,V上のテンソル積p乗というのですね。
>>> u \wedge v = u \otimes v - v \otimes u であり,
>>> = u {}^t v - v {}^t u を作ることです.
>> Ext(,)=u(×)v-v(×)uという事ですね。
> 違いますよ.
Gai(u,v):=u(×)v-v(×)uと書けるのですね。
>> この時,a,b∈Vに対して(VはF線形空間),
>> Ext(a,b)=(u(×)v)(a,b)-(v(×)u)(a,b)
>> =(ua)(×)(vb)-(va)(×)(ub)
>> ∈F
>> と計算されるのですね。
> 違いますよ.
> a \wedge b = a \otimes b - b \otimes a であると言っているだけです.
そうですね。V上の2階交代テンソル(外積)がGai(a,b)=a(×)b-a(×)bと書けるというだけの事ですね。
>>> 3 次の交代行列全体は 3 次元のベクトル空間であり,
>> ∀S∈SS(F;3):={A∈F^{3×3};{}^tA=-A}に対しS=a_{21}I_{21}+a_{31}I_{31}+a_{23}I_{23}
>> (a_{21},a_{32},a_{23}∈F)と書けるので
>> ({I_{21},I_{32},I_{23}}がSS(F;3)の基底として採れますね) dimSS(F;3)=3ですね。
>>
> I_{21}
> = \pmatrix{
> 0& -1& 0\cr
> 1& 0& 0\cr
> 0& 0& 0\cr
> }
> I_{31}
> = \pmatrix{
> 0& 0& -1\cr
> 0& 0& 0\cr
> 1& 0& 0\cr
> }
> I_{23}
> = \pmatrix{
> 0& 0& 0\cr
> 0& 0& 1\cr
> 0& -1& 0\cr
> }
> であるなら, そうです.
あっと,そうでした。
交代行列って
0,a,b
-a,0,c
-b,-c,0
という形でしたね。
>>> 上の対応を保つ同型が存在します
>> ええと,。φ:∧_{k=1..2}F^3→SS(F;3)を
> Λ_{k=1..2}F^3 は意味不明です.
F^3∧F^3と書きたかったのでした。
>> ∧_{k=1..2}F^3∋∀a∧b(=Grs(a,b)) → φ(a∧b):=
>> 0,a_1b_2-a_2b_1,-(a_3b_1-a_1b_3)
>> -(a_1b_2-a_2b_1),0,a_2b_3-a_3b_2
>> a_3b_1-a_1b_3,-(a_2b_3-a_3b_2),0
>> ∈SS(F;3)
>> と定義すればこのφはベクトル同型となるのですね。
> a = a_1 e_1 + a_2 e_2 + a_3 e_3,
> b = b_1 e_1 + b_2 e_2 + b_3 e_3 に対して,
> \phi(aΛb)
> = \phi(a \otimes b - b \otimes a)
> = \pmatrix{
> a_1 b_1& a_1 b_2& a_1 b_3\cr
> a_2 b_1& a_2 b_2& a_2 b_3\cr
> a_3 b_1& a_3 b_2& a_3 b_3\cr
> }
> -
> \pmatrix{
> b_1 a_1& b_1 a_2& b_1 a_3\cr
> b_2 a_1& b_2 a_2& b_2 a_3\cr
> b_3 a_1& b_3 a_2& b_3 a_3\cr
> }
> = \pmatrix{
> 0& a_1 b_2 - a_2 b_1& a_1 b_3 - a_3 b_1\cr
> a_2 b_1 - a_1 b_2& 0& a_2 b_3 - a_3 b_2\cr
> a_3 b_1 - a_1 b_3& a_3 b_2 - a_3 b_2& 0\cr
> }
> ですから, そうです.
有難うございます。これでφがF^3∧F^3からSS(3;F)へのベクトル同型になりますね。
>>> n = 3 の場合でなければ, 普通ベクトル積は考えません.
>> 3<nの場合には,Vct(v_1,v_2,…,v_{n-1})とは
> だから, 普通考えません. 因みに,
そ,そうですか。n=3の時,Vct(v_1,v_2,v_3)は
>> ベクトル空間C^n内のn-1 個のベクトルv_1,v_2,…,v_{n-1}が作るn-1次元立体Qに直交し,
> Q は複素 n-1 次元の部分空間内のものでしょうが, それは何?
Vct(v_1,v_2,…,v_{n-1})が右手系に並んでいるn-1個のベクトルv_1,v_2,…,v_{n-1}に直交していて,
‖Vct(v_1,v_2,…,v_{n-1})‖= (v_1,v_2,…,v_{n-1}が張る図形Qの超面積)
になっているという事です。
C^3の場合では,Vct(a,b)とは2つのベクトルa,bに直交しているC^3内のベクトルで,
‖Vct(a,b)‖=(a,bの張る平行四辺形の面積)
という関係が成り立ちますよね。
> それに直交するベクトルは複素1次元の部分空間内にありますが,
え? それは複素n次元空間内にあるのでは。。?
a,b∈C^3の場合はVct(a,b)というベクトルはC^3の中にありますよね?
n=3の時はa,b∈C^3が右手系に並んでいる場合,Vct(a,b)=
|a_2,a_3|
|b_2,b_3|
-|a_1,a_3|
|b_1,b_3|
|a_1,a_2|
|b_1,b_2|
という風に3つの行列式を成分に持つ3次ベクトルとなりますよね。
これに習うと,n=4の時は,a,b,c∈C^4が右手系の場合,
Vct(a,b,c)=
-|a_2,a_3,a_4|
|b_2,b_3,b_4|
|c_2,c_3,c_4|
|a_1,a_3,a_4|
|b_1,b_3,b_4|
|c_1,c_3,c_4|
-|a_1,a_2,a_4|
|b_1,b_2,b_4|
|c_1,c_2,c_4|
|a_1,a_2,a_3|
|b_1,b_2,b_3|
|c_1,c_2,c_3|
という4つの行列式を成分に持つ4次ベクトルかなと予想しました。
これはn=4,p=3の時のGrassman積で各行列式の符号を-,+,-,+(交代的)から+,+,+,+(対称的?)にしたものですよね。
それでベクトル積を交代積,Grassman積を対称積と呼んだのでした。
因みにn=7の時は,
http://hooktail.sub.jp/vectoranalysis/SevenDCrossProd/
のようになるのですよね。
これはn=7,p=6の時のGrassman積に交代的な符号を付記したものと一致しますよね。
>> Qの体積(n-1次元複素ルベーグ測度)にそのノルム ‖Vct(v_1,v_2,…,v_{n-1})‖に
>>
>> 等しくなるようなn次複素ベクトルの事です。
> n 次ではなく, 1次でしょうか.
Vct(v_1,v_2,…,v_{n-1})∈C^nなのでn次ベクトルだと思ったのですが。。
> その長さを決めても, 長さ 1 の複素数倍を除いてしかそれは決まりません.
> R^3 のときでも, その記述では1意に定まりませんよ.
そうですか。。ではどうすればいいのでしょうか?
>>> 因みに, 「符号が」「交互」というのは,
>>> 1-vector u と (n-1)-vector \alpha の外積 u \wedge \alpha が
>>> 標準的な n-vector \omega の k 倍であるとき, 即ち,
>>> u \wedge \alpha = k \omega のとき,
>> ええと, u∈F^1, α∈F^{n-1}, ω∈F^nで, Ext(u,α)=kωの時という意味でしょうか?
> いいえ. u \in V = F^n, \alpha \in Λ^{n-1} V, \omega \in Λ^n V で,
> u \wedge \alpha = k \omega のときです.
u∈F^n=:V,α∈∧^{n-1}F^n=F^n, ω∈∧^nF^n=F,k∈Fでu∧α=kω (∧はGrassman積の意味)である場合 という事ですね。
α'(α,u):={}^tuα∈Fとすると,α'∈V^*と見れますね。
上述しましたように{b_1,b_2,…,b_n}をVの正規直交基底として
g(BX):V→V^*を(g(BX))(b_j):=<X,b_j>∈F(但し,B:=(b_1,b_2,…,b_n),j=1,2,…,n)と定義すればg(BX)はベクトル同型写像となるのでV〜V^* (ベクトル同型) と言えるのでしたね。
この時,F^nでのベクトル積を
Vct(,,…,):(F^n)^{n-1}→F^nを
(F^n)^{n-1}∋(v_1,v_2,…,v_{n-1})→J_n Grs(v_1,v_2,…,v_{n-1})∈F^n
と定義するのですね。
ここでJ_nはJ_n:=
0,0,0,…0,0,(-1)^0
0,0,0,…,0,(-1)^1,0
:
0,(-1)^{n-2},0,…,0,0,0
(-1)^{n-1},0,0,…,0,0,0
という風な単位行列の向きを反転した行列で符号が交互に入れ替わる行列。
>> すいません。異なる行数のベクトルuとαの外積Ext(u,α)は
>> どのように定義してあるのでしょうか?
> p-vector \alpha \in Λ^p V と
> q-vector \beta \in Λ^q V との外積
> \alpha \wedge \beta \in Λ^{p+q} V の話は
> 外積代数について書いてある本を探してください.
> \alpha = u_1 \wedge \cdots \wedge u_p,
> \beta = w_1 \wedge \cdots \wedge w_q と decomposable であれば,
> \alpha \wedge \beta
> = u_1 \wedge \cdots \wedge u_p \wedge w_1 \wedge \cdots \wedge w_q です.
ご紹介有難うございます。
前記事ではuとαの行数が異なっていると勘違いしておりましたのでこのような質問をしてしまいました。
>>> \alpha(u) = k として, \alpha を V^* の元と考えて,
>>> 更に, V と V^* とを同一視して, (n-1)個のベクトルの外積に
>>> 一つのベクトルを対応させるということであれば,
>> 同一視させる...?
>> つまり,仰ってる事はg:V→V^*をV(=F^1)∋∀u=ke_1→g(ke_1):=α ({e_1}はF^1の基底)で,
> F は R とか C とかだとして, V = F^n ですよ.
これもuとαの行数を勘違いしておりこのようなコメントになってしまいました。失礼致しました。
>> α:V(=F^1)→F;F^1∋∀u=ke_1→α(u)=kとαを定義してやればα∈V^*(=(F^1)^*)となり,
>> このgはベクトル同型写像になっているという内容でしょうか?
> \omega \in Λ^n F^n が与えられていれば (\omega \neq 0),
> \alpha \in Λ^{n-1} F^n を (F^n)^* の元と, また (内積があるとして)
> F^n の元と対応させて, Λ^{n-1} F^n と F^n との同型写像を考えても良い,
> という内容です.
これは上述した「…ですね。α'(α,u):={}^tuα∈Fとすると,α'∈V^*と見れますね。」の事ですね。
納得です。
>>>> 基底をとって考えるのでも, 順序を逆にする必要があるでしょう.
>> すみません。 ちょっと混乱してます。
>> ここでの順序って具体的にどのように換えるのでしょうか?
>> 4次元以上のベクトル空間でのベクトル積についてググってみましたら,
>> 最下行から+,-,+,…となってるようでしたので上述致しました。
> そのとき, 成分はどう並べられていましたか.
下記のように並べられてますね。
Vct(a,b,c)=
-|a_2,a_3,a_4|
|b_2,b_3,b_4|
|c_2,c_3,c_4|
|a_1,a_3,a_4|
|b_1,b_3,b_4|
|c_1,c_3,c_4|
-|a_1,a_2,a_4|
|b_1,b_2,b_4|
|c_1,c_2,c_4|
|a_1,a_2,a_3|
|b_1,b_2,b_3|
|c_1,c_2,c_3|.
つまり,Vct(a,b,c)={}^t (-⊿_{w_4},⊿_{w_3},-⊿_{w_2},⊿_{w_1})ですね。
>>>> 4次の場合だと
>>>> Vct(a,b,c):=diag((-1)^{4-1},(-1)^{3-1},(-1)^{2-1},(-1)^{1-1},)Grs(a,b,c)と
>>>> 書けるのですね?
これも失礼致しました。 Vct(a,b,c):=J_4 Grs(a,b,c) と書かねばなりませんでしたね。
>>> 山本さんの定義で a \wedge b \wedge c が
>>> 順に \Delta_1, \Delta_2, \Delta_3, \Delta_4 の成分を持つとき,
>>> (\times(a, b, c), d) = \det(a, b, c, d) とするには,
>>> = \Delta_4 d_1 - \Delta_3 d_2 + \Delta_2 d_3 - \Delta_1 d4
>> 意味がよく分かりません。このdってなんでしょうか?
> d は d_1, d_2, d_3, d_4 を成分とする F^4 のベクトル.
a,b,c,d∈F^4の時, det(a,b,c,d)=<Vct(a,b,c),d> ←<,>は内積の記号
という事ですね。
Vct(a,b,c)=
-|a_2,a_3,a_4|
|b_2,b_3,b_4|
|c_2,c_3,c_4|
|a_1,a_3,a_4|
|b_1,b_3,b_4|
|c_1,c_3,c_4|
-|a_1,a_2,a_4|
|b_1,b_2,b_4|
|c_1,c_2,c_4|
|a_1,a_2,a_3|
|b_1,b_2,b_3|
|c_1,c_2,c_3|.
ですから,
<Vct(a,b,c),d>=
-d_1|a_2,a_3,a_4|
|b_2,b_3,b_4|
|c_2,c_3,c_4|
+
d_2|a_1,a_3,a_4|
|b_1,b_3,b_4|
|c_1,c_3,c_4|
-
d_3|a_1,a_2,a_4|
|b_1,b_2,b_4|
|c_1,c_2,c_4|
+
d_4|a_1,a_2,a_3|
|b_1,b_2,b_3|
|c_1,c_2,c_3|.
=det(a,b,c,d)
=<{}^t (-⊿_{w_4},⊿_{w_3},-⊿_{w_2},⊿_{w_1}), d>
=<-J_4 Grs(a,b,c),d>
となりますね。
>>> ですから, \times(a, b, c) の成分は
>>> 順に \Delta_4, - \Delta_3, \Delta_2, - \Delta_1 とする必要があります.
>>> だから, 貴方の式は違います.
>> つまり,
>> Vct(a,b,c)={}^t(-⊿_1,⊿_2,-⊿_3,⊿_4)ですね。
> 違いますよ,
> \pmatrix{
> \Delta_4\cr
> - \Delta_3\cr
> \Delta_2\cr
> - \Delta_1\cr
> }
> です.
おっと逆さまでした。失礼致しました。
{}^t(a,b,c)={}^t(⊿_4,-⊿_3,⊿_2,-⊿_1)ですね。
ベクトルが4つある場合には,
Vct(a,b,c,d)={}^t(⊿_5,-⊿_4,⊿_3,-⊿_2,⊿_1)と書けるのですね。
(a,b,c,d∈F^5)
>> 私のも
>> diag((-1)^{4-1},(-1)^{3-1},(-1)^{2-1},(-1)^{1-1},)Grs(a,b,c)
>> =diag((-1)^{4-1},(-1)^{3-1},(-1)^{2-1},(-1)^{1-1}){}^t(⊿_1,⊿_2,⊿_3,⊿_4)
>> ={}^t(-⊿_1,⊿_2,-⊿_3,⊿_4)
>> という風に一致するのですが。
> だから, 並べている順番が違います.
> 貴方は (1, 2, 3, 4) と (4, 3, 2, 1) が同じだと思いますか.
ごもっともです。
>> VとWはF上のベクトル空間で
> 異なるベクトル空間 V, W については
> (テンソル積 V \otimes W は考えますが)
> 対称積とか交代積とかは考えません.
そうでしたか。了解です。
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Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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