来週の既存のドル相場観は、115円が攻防の声が強いが
こうした観点はいささか現状認識から逸脱している。

金融バブルの崩壊した今、もはや、のらりくらりの時間軸の長い上がり下がり
はもう、テーマではない。
いかにしてドラスチックな乱高下の振幅を増幅させた状態を多く作り出すか、
振幅の大きな乱高下がテーマである。
いままでのようなのらりくらりとした緩慢な上がり下がりでは、公開した金融
バブルの爆発エネルギーを吸収できないのである。
このエネルギーを吸収するには時間軸の短縮以外ない。
良い悪いではない。事実である。

日経新聞など見ていても、じつに傍観者的である。日本政府もそうである。
日銀など、眠っているに等しい。
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相場師は乱高下でなければ儲からない。このときとばかりに仕掛けてくるであ
ろう。相場師から見ればここは世紀の儲けのチャンスであろう。
鈍感な一般日本人投資家など、往復ビンタされつつ乞食になるまで後からつい
ていくだけ。乱高下ほど有効な搾り取り機はない。

世界の人は、見事に曲解の確信犯に視点をカムフラージュさせられている。
短期金融市場に資金輸血すれば、この金融バブルは救済されるかのような錯覚
を与えている。公定歩合0.5%を引き下げただけで株価が上がった。だが、こ
れはあきらかにやらせである。
短期金融市場への資金輸血など金融バブル崩壊の問題解決の本筋の有効な対処
法ではない。
ここは、市場から、バランスシートの壊れた金融関連企業は退場させるところ
まで行かなければ解決はない。だが、この金融バブルにからんだ有罪企業は計
り知れない規模である。つまり、現資本主義市場はもはや崩壊のレールにい
る。崩壊まえに、儲けるだけ儲けておこうという原資本主義の超富裕層の意図
が見抜けないようでは、政治オンチもいいところ。

こうして現資本主義というのは、乱高下しながら、滅びて行くんだね。