広東州で、広東語が使用禁止になり、北京語に統一されるという噂が流れて、大規模な反対デモにまで発展したという。
 当局は、これを否定しいるが、チベットや新疆ウイグルでの中国の漢語化政策が行なわれている現実をみると、単なる噂ではないと広州人が思った
としても不思議はないのである。
 啄木の歌に
 「故郷のなまり懐かし停車場の人ごみの中にそを聞きにゆく」
というのがあるが、地方弁というのは郷土愛の象徴のようなものであり、それを禁止されるのは耐え難い仕打ちである。それを否定されるのは故郷の文化を否定されるようなものだからであろう。
 テレビや新聞で、標準語が普及し、若い世代から自然に地方語が忘れられてゆくのはやむを得ないが、法律で使用を禁止するのは大変な間違いである。
 村上新八