北朝鮮担当の米国防次官補は、現在の北朝鮮は、金正日から三男の金正雲への交代時期で、大韓航空機爆破事件などが起こった1980年代と同様な時期に入り、北朝鮮が韓国に軍事攻撃を加えてくる可能性が高まっている、というレポ−トを議会に提出したという。
 その懸念に合わせるように、ヒラリ−国務長官が板門店を視察したり、米韓の海軍合同演習を東シナ海で行なったりしている。
 米韓の強固な軍事的団結を見せ付けるためであろう。
 韓国領海での北朝鮮潜水艦による各国哨戒艦撃沈事件はあったが、北朝鮮が韓国を攻撃するなどは、北朝鮮の自殺行為に他ならず、北朝鮮の同盟国である中国への通告なしにはやらぬだあろうし、攻撃の通告があれば、中国はこれを阻止するはずであるから、北朝鮮の韓国攻撃は非常に考え難い。
 米韓海軍の行動演習は良いが、米国のこの懸念は、80年代と同じだけでは根拠が薄弱すぎる。
 村上新八