国民目線という言葉がある。福田元首相が盛んに使った。つまりは、世論の目、国民が望んでいること、期待していることを言う言葉である。
 最近の世論調査によると、菅内閣誕生時には60%位あった支持率が40%にまで下がっている。これは菅総理が「消費税論議」を打ち出したのが原因と見られている。
 菅も直ちに消費税率を上げるとは云っていない。その論議を始めよう、国の借金が850兆円もあるが、こんな先進国はないし、その責任は今までの政権党がその責任の大半を負わねばならないのだから、党派を超えて論議しよう。
 そして、結論を得た段階で、総選挙で国民の信を問おう、と言っているのだ。近未来の日本を見据えれば、至極当然のことである。
 これが菅内閣の支持率を落とした原因になったとすれば、国民は、その真意を理解していないか、目先のことしか考えていない、ということなのだ。
 マックスウエ−バ−の「国民は、その政治レベル以上の政府はも持てない」という言葉に従えば、日本国民は、目先しか考えられないのだ、ということになるのである。
 村上新八