こん○○わ、PARALLAXです。では早速。
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  │ 【 軽 音 部 、 西 へ  - HTT live @ 7th district - 】 │
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### D-day Zero-Hour ### @ 学舎の園 @ PROGRESS 00:36:15 STAGE:MAIN-STAGE

 残り23分。当事者以外にとっては極めて短い時間かもしれないが、肝心の当事者に
とっては永遠とも思える時間、かもしれない。当事者、すなわち舞台に立っている者。

  ♪It's deep deep 心の奥深く

 しかし、ステージ上の放課後ティータイムのメンバーは、変わらず歌い続けていた。

  ♪

 遡ること数分前。地下駐車場から直接このステージへ駆け上った彼女たちは息を整える
間もなくこの大講堂のステージに立たされ、そこにきちんと用意されていた自分たちの
愛機と再開を喜ぶ間も束の間、次に彼女たちへ襲いかかったのは、

おぉおおおおおおおおおおおおおおおおわわわわあわわあああああああああああああああ

 会場中からの地響きのような大歓声だった。

 残念ながら照明はステージの上だけ。まだ、初春さんが言うところの「停電」は治り
きってないらしい。手馴れたスタッフ(でもやっぱり学生らしい?)が彼女らの愛機を
セットアップしておいてくれた御陰で、会場へのPAはどうやら問題ないらしいが。

「えー、どーする?」
「演(や)ろう!」
「え、澪さん、本気?」
「今なら観客席が見えない!」
「そ~言う理由ですか!」

 で、最後に判断をくだすのはやっぱり部長。

「よし! 色々ダンドリ狂ったけど『軽音部 HTT live @ 7th district』、いや
 
 放課後ティータイムの、とっておきの大茶会、スタートだぃ!」

  ♪

 そして始まるライヴ。一体何処から何時の間に集まったのかわからない観客は、まだ姿
も形も見えないが、どんどんと増えているらしい。最初こそステージ間際からの歓声が
大きかったものの、今やこの大講堂全体から響いている。

  ♪

 相変わらずステージ以外には照明が届かないので人数も規模も不明な大観客が、自分
たちを囲み降るような歓声を投げかけているのがわかる。降るような歓声がこんなに
気持ち良いなんて初めて知った。流石に5人では音が薄いかな? と思った瞬間、

  ♪

さわ「え、えぇ! 私も!?」
純 「私もですか!?」

  ♪

 ステージ脇から和に二人が押し出されてきた。しかも御丁寧にさわ子先生のギターは
フライングV。ぐ! とステージ上の5人にサムアップのサインなんか送りながら、和は
バックスタッフの間を指示出ししつつ駆け回っている。

  ♪Listen!! 

 広大な講堂を埋め尽くす大歓声が、暗闇の中でたった一箇所光り輝く中央のステージに
向かい、嵐の様に降り注いでゆく。

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今回は、一先ず此処迄。 では。
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