こん○○わ、PARALLAXです。では早速。
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  │ 【 軽 音 部 、 西 へ  - HTT live @ 7th district - 】 │
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### D-day Zero-Hour ### @ 学園都市 @ PROGRESS 00:35:13 STAGE:都市防壁外縁

  ♪

「さぁスタートよぉ!」
「やーっと見せ場が来たと思ったら残り25分ですの!?」

 そう文句を叫ぶ黒子をタンデムに乗せながら、美偉はY2Kのタービンを駆動した。
甲高いブレード音が響き渡ると、後輪から白煙が立ち登る。

  ♪

「行くわよ!」
「お任せ下さいですの!」

 2速でクラッチが繋がれたY2Kはいきなりダッシュした。見渡す限り前方にずらりと
並ぶトレーラー群に付くか付かないかぐらいの脇を猛然と駆け抜ける。と、後席から手が
トレーラーに触れる。フルフェイスの下で黒子がなにかぶつぶつと言っている。

  ♪

「これは服。中の人は幾人もで一緒の服を着る変態。これは服。中の人は幾人もで一緒の
 服を着る変態。これは服。中の人は幾人もで一緒の服を着る変態。これは服。中の…」

 と、後席の黒子の手が触れたトレーラーが軽い空気音を立てながら次々に消えてゆく。
一瞬後、ずらりと並ぶトレーラーの向こうに聳えている、こちらも延々と見渡す限り続い
ている巨大な壁の向こうから、なにか大きな衝撃音と駆動音が次々と聞こえてくる。

  ♪

 黒子が片っぱしからトレーラーを学園都市の壁越しに内部へテレポートさせているの
だった。トレーラーを掻き集めたのは美偉。トレーラーの中でヤンキーに命じた通り、
かき集められるだけかき集められたトレーラーはお台場で、こちらも美偉がかき集めた
とある荷物が満載のコンテナを積み込むと、ここ学園都市の外縁防壁脇の連絡道へ延々と
並び集結していたのだった。普段の学園都市なら、こんな怪しげな行動は見逃すはずは
無いが、HTTこと放課後ティータイムの探索に学園都市全てのリソースが振り向けられ
た瞬間から、この防壁外縁は監視衛星の目からもまるきり無防備だった。

  ♪

「調子いいじゃない白井さん!」
「こんなのおはようからおやすみまで朝飯前ですわ!
 それより本当に防壁の能力妨害は切られていますの!?」

 そもそもこの防壁は学園内部の所謂「超能力」が学園都市外に漏れ出さない為の防壁も
また兼ねている。普通の黒子なら、こんな壁を通してなど自分自身ですら転送出来ない。
だが。

「大丈夫! 向こうも上手くやってるみたいだから!」
「何ですの向こうって?」

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今回は、一先ず此処迄。 では。
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