W(double) #31
真木子です。
『ゴセイジャー』のエンディングで出てくる虹の色の順番が逆なのが気になり
ます。
自然科学系のうんちくが売りのひとつみたいな番組なのに、誰にでもわかる科
学的事実を間違っちゃいけないぞ。
第31話「風が呼ぶB/野獣追うべし」
○刑務所前
10年ぶりに出所した男が、新聞の「野獣人間 再び現れる?!」の記事に目を
留める。
○鳴海探偵事務所
前回のシュラウドの言葉を考えているフィリップ。
照井が検索の依頼に来た。検索料とか払ってるのかしらん?
持ってきたのは野獣人間の記事。10年ほど前から噂になっている都市伝説だ。
そこにノックして入ってくる、先のムショ帰りの男。
地上げに来た悪徳業者?とかいきなり失礼な翔太郎に、ペシッと強烈デコピン。
「鳴海荘吉の旦那はいるか。俺は尾藤勇。旦那に世話になってた者だ」
出所したら会いに来るように言われていたという。
荘吉は不慮の事故で亡くなったと告げる亜樹子。
出所祝いにと調べ物をしていたらしいが、調査記録には何もない。
ならいい、と帰ろうとする尾藤を翔太郎が呼び止める。
「おやっさんの残した仕事なら、俺の出番だ。それ以外、考えられねえぜ」
「半人前に用はねえよ」ペシッ。
へこみつつ追いかける翔太郎。
○神社
変わんねえな、と屋台の並ぶ境内を歩く尾藤。
《尾藤勇、41歳。どこかおやっさんの時代の匂いがするこの人を見ていると、
胸の何かが騒ぐ。俺の人生の、大きな何かが変わる予感が――》
ペシッ。
「ブツブツうるせーよ、ぼうず。いいか、ついてくんのは勝手だがな、静かに
しろ」
鯛焼き屋に声をかける尾藤。
「以前このあたりの出店仕切ってた尾藤っつーもんだけど。子分のマル……あ、
いや、有馬丸男に会いてえんだけど」
店の兄ちゃんは知らないと言ったが、そこにウォッチャマン登場。
「その有馬って人なら、このあたり一帯を牛耳る土建業者の社長だよ」
○事務所
亜樹子とフィリップから鳴海荘吉の話を聞いて、会ってみたかったと言う照井。
「お父さん、あの人に何を残したんだろ」
検索してみることに。
○高級マンション
出てきた和服の女が尾藤を見て、「サム!」
「ベル、久しぶりだな」
なんだそりゃ、と視聴者の反応を代弁した翔太郎にペシッ。
“勇”でサム、“鈴子”でベルスター^H^H^H。マルを含めた三人の昔のあだ名。
中に入ると、広い和室に将棋盤。
「うまく負けるための練習よ。あの人のご機嫌取り」
「亭主は元気か」
元気だよ、と有馬本人がご登場。
「困るんですよねえ、マルだのベルだの、昔のままでいられちゃあ。今の俺た
ち夫婦には、立場ってものがあるんですよ」
たしなめる鈴子を突き飛ばし、尾藤に帰れと言う。
「あんたみたいな人に来られると、変な噂になりますから」
「俺も変な噂を耳にしたぞ。野獣のな」
ベルを泣かしてるようなら考えがあると言われ、笑いだす有馬。
「また、あの探偵の旦那に泣きつくんですか? 死んだって聞いてますけど。
それともなんか形見でもあるんですかねえ」
「ああ、あるとも」翔太郎が口をはさむ。「あれだろ、あれ」
「誰だ、おまえ」
「俺は探偵。鳴海荘吉の一番弟子だ。あれのことなら、ちゃんと聞いてるぜ」
尾藤を促して出ていく翔太郎。
○ガレージ
検索の結果、出てきたのは、10年前に風都ダム付近で起こった現金輸送車襲
撃事件。事件直後に尾藤が自首し、懲役10年の実刑判決を受けた。
だが、輸送車と現金30億円はダム湖に落ちて発見されず。襲撃現場には、人
間離れした破壊の跡があったらしい。
「もしかして、それって野獣人間の仕業?!」
○港湾
鳴海荘吉が調べていたのは、有馬が悪さをしたという証拠らしい。
その在処の話は、カマをかけるための出まかせと言うと、またペシッ。
「阿呆!! どうなっても知らんぞ。マルはな、あの男は――」
そこにビースト・ドーパントが現れて、翔太郎に襲いかかる。
「熊はどこだ!」
意味がわからず呆けてると怒り出したので、こちらも変身。フィリップから転
送されたメモリの様子がおかしいが、とりあえずダブルに。
殴っても蹴っても、あまりこたえた様子のないビースト。一方のダブルは、サ
イクロン側がビリビリと電光を発し、うまく体が動かない。
「ジョーカーの力が弱いんだ。別のメモリに」
メタルに切り替えるが、やはり敵にも右半身にも力負け。
「違う……僕の側が、強すぎるのか」
危機一髪、アクセルが割り込んで救う。
さっさとマキシマムドライブ。だがA印をまともに受けても耐えるビースト。
「ばかな! とんでもない再生能力だ」
「邪魔する奴は生かしちゃおけねえ。2人ともだ!」
何も知らない、ハッタリだと尾藤が止めると、変身解除する有馬。
「やっぱおめえか。おまえ、まだ野獣人間に!」
「時代は変わってるんですよ。この街で俺に逆らうな」
突っかかっていくアクセルに、ふたたびビーストに変身して去る。
○真っ白な世界
変身解除したのに体に戻っていないフィリップ。
そに現れたのは、サイクロンジョーカーの真ん中が割れて光がサンドイッチし
たダブル。
そこでお目覚め。
《エクストリームと出会ったせい、か》
○有馬邸
有馬は帰っていない。強気に鈴子を追及する真倉に、ペシッと尾藤のデコピン。
「俺がいても、力にはなれないだろうが」
「ううん、ありがとう」
○事務所
10年前の事件の真犯人は有馬。その証拠のヒントが、熊。
「こんな、鮭をくわえたやつ?」
「ハハッ、木彫りの熊ね。んなわけねー――いやまてよ。それどっかで見たよ
うな。しかもおやっさん絡みで」
というわけで思い出した翔太郎、明日の朝一で行くことに。
フィリップは、今のダブルには問題があると釘を刺す。
「確かにさっきバランス悪かったよな。でもパワーが妙に強すぎたのはサイク
ロンの方だ。おまえが合わせりゃ済む話だろ」自分でそんな調整できるのか?
○クラブ?
「警察め、嗅ぎまわりやがって。ひと暴れしてやるか?」
ブツブツ言っている有馬。そこに離れた席から、
「落ち着いて。警察にも仮面ライダーがいるのよ」
冴子と若菜をお偉いさんとは知らないらしい有馬、
「組織の女どもだな。なんだ、ケダモノに興味でもあんのか?」
「ないわよ、そんなもの。ったく、ろくな男に会わないわ、この仕事」
「あなたに興味があるのは、あの人よ」
ピアノを弾いていた井坂が立ち上がる。
「あなたの体の真の力が見たい」
代わりに熊狩りを申し出て舌なめずり。
○風吹山
吊り橋は苦手か、亜樹子所長?
この山に、おやっさんが訳ありの依頼人をかくまっていた別荘があるという。
翔太郎はそこで木彫りの熊を見た。
○ガレージ
「やはり、僕に新しい力が宿っている……」
デンデン君がアラームを鳴らす。入ってきたのはシュラウド。ここはずっと以
前から知っていると言う。
「来人、あなたはもうすぐ進化する。エクストリーム・メモリを使って。でも、
そこに到達できる真のパートナーは、左翔太郎ではない」
「翔太郎ではもう、僕のパワーについてこれない……」
○別荘
チェック柄はおやっさんの好みか?
熊は屋根裏の奥ということで、さっそく上がっていく亜樹子。
尾藤は昔の3人の写真を見つける。裏には『愛すべき街の問題児サム』
「旦那……あんたが言ったとおりだったよ。マルは足を洗っちゃいなかった。
今でもベルを泣かしてる」
「尾藤さん、今でもベルさんのこと、好きなんだろ?」
「心底薄っぺらいな、おまえは。ほんとに旦那の弟子か?」
10年前、マルに怒っていた尾藤だが、『この人がいないと生きていけない』
とベルにすがられた。
「まさかあんた、それで有馬の罪をかぶったのか。惚れた女のために」
「だからそういうことを言葉にすんじゃねえよ、ぼうず。旦那はな、ずっと黙
っててくれたぞ」
あの人は分厚い男だったと言う尾藤、
「薄っぺらい男の人生は痛え。今にでかいもん失うぞ」
《おやっさんよりでかい無くし物なんか、他にあるかよ》
亜樹子が問題の熊を持ってきた。
そこに冷気を噴きつけるウェザー・ドーパント。尾藤が倒れ、熊が落ちる。
「これですか」
「井坂深紅郎!――フィリップ!」
返事がない。仕方なく生身で飛びかかる。
○ガレージ
スタッグフォンを操作するフィリップ。
「来人、無駄なことはやめなさい」
リボルギャリー発進。
○山奥
「ついでです、君にもとどめを」
そこに早くもリボルギャリー到着。
「フィリップ! おまえ何やってたんだよ!」
「選択肢はファングジョーカーしかない。僕の体をベースにするしか」
とにかく変身。でもやっぱり右側がビリビリ。
「だめだ、僕の体を使っても……ファングでも、翔太郎がついてこれない」
「不調ですねえ。診察しましょうか?」
掴まえて熱波攻撃。吹っ飛ぶダブル。
マキシマムにはきっと耐えられないと警告するフィリップだが、やられたら元
も子もないというわけで、ファング・ストライザー。
だが途中で回転が乱れて落下、変身解除。
「ダブルでいられなくなった? 翔太郎!」
飛び起きた翔太郎、自分の方で変身しようとするが、サイクロンのメモリに触
れない。
○事務所
ダーツで遊ぶシュラウド。
「終わりよ、左翔太郎。おまえには、ダブルは無理」
○山奥
《そんな……ダブルになれねえ……》
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★☆★ この世に正義がある限り、悪もなくなることはない:-) ★☆★
小路 真木子(SHOJI Makiko) shoji@kyoto-econ.ac.jp
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