二つ目の誤算は、マニフェスト実施のための財源である。
 このマニフェストでの大判振舞いは、大蔵官僚出身の財政通、藤井前財務相の「予算にはムダが多いから7兆円くらいは軽く出るよ」と言った一言で決まったものであろう。
 しかし、21年度の「事業仕分け」で、3兆円くらいの捻出見込みは、所謂「埋蔵金」を含めても、半分強の1.7兆円に終わったのである。
 そのためかどうは、分からぬが藤井財務相は、健康理由に逃げてしまったのだ。
 今月から「事業仕分け第二弾」として公益法人、独立行政法人を対象とする所謂「特会」のムダ探しが始まるが、マニフェストの約束を履行するのに必要なムダの捻出は困難であろう。
 ここれが第二の誤算である。