日曜の朝3時に布団から起き出し登山道具を自動車のトランクに
入れて中央高速を上野原ICまで走る、週末とはいえ時間が早い
ので道路は空いている上野原から国道20号に降りて、そこから
檜原街道に向かい狭い山道のような県道を通り、甲武トンネルを
抜けると、なんだか山の中とは思えないくらいの大層な舗装で曲
がりくねった道路にでる、山の走り屋さんが好きそうな道と思っ
ているところ、いかにもソレらしい自動車が4台くらい曲がり角
にたむろして停まっている、仲間と思われては困るのでタラタラ
走りですリ抜けて街灯も疎らな山道を走ると数馬温泉の街を通り
奥多摩周遊道路に入ると、更に道路の造りがグレードアップする
でも街灯はなく暗いままで何処まで続くのか不安なくらい

そしてようやく三頭山の登山口の駐車場に到着、それが午前5時
この分なら10時にはうちに帰れると思っていると駐車場が閉ま
っている、暗くて見えないので自動車を降りてゲートのところに
ある看板は「檜原都民の森駐車場冬季(〜3月31日)8時から
17時半まで」と読めた、あと3時間どうすりゃいいのかと途方
に暮れる(つーか、なんちゅうお役所仕事なのか)

自動車のなかに居ても寒いだけ、こんなところで寝たらお迎えが
来るので、その辺を散歩することにした、駐車場の入り口は奥多
摩周遊道路のバリケードの横、なんでこんなところにバリケード
があるのかというと、奥多摩周遊道路は冬季3月31日まで9時
から18時の間以外は通行禁止になっているからで、どっちを向
いても行き止まり状態なのだ(帰り道はあるけどこのまま、すご
すご帰るのも面白くない)
バリケードがあっても徒歩なら通行できる、そこでバリケードの
先にあるらしい、もう一つの駐車場まで散歩しようと自動車から
降りて坂道を登り出す、自動車通行禁止状態なのでこれほど安全
な道路もない、登っていくと段々に空が白らんできた、つまり明
るくなってきたと言いたいのだけど、夜明けと同時に濃い霧が辺
り一帯に立ち込めてきて文字どうり白一色になる、もう3メート
ル先は見えない道路端からは霧のなかに樹が生えているみたい
歩いていると道路の先に赤と黄色のものが見える点滅とかしてい
ないので交通標識の類ではない、なんだろうと近寄ると、まだ新
しい花束が献花されているチューリップの花びらが今日のものの
ように瑞々しい、そういえば先週は彼岸だったか

その事故現場と思しきカーブを登りきると駐車場に着いた、この
駐車場は舗装されていない砂利敷き、かなり広い、地図に依れば
さらに、この先のカーブを曲がったところにも駐車場があるはず
そこまで行こうかとも思ったが下の方で何か爆音が聞こえたので
自動車が心配になり、ここで戻ることにした

戻ってみるとバリケードの前に自動車が2台行儀よく並んでいる
どうもこの人たちは登山に来たのではなく、「走り」に来た様子
まあ自動車が無事だったのでひとまず安心して自動車に乗り込み
時間を見ると7時半、このころ霧は益々濃くなり雪混じりになる
するとどこから現れたのか、おじさんが8時になっていないのに
駐車場のゲートを開けてくれた、すぐに駐車場に入りバックパッ
クを背負い登山口を目指した

「森林館」というハコモノを通過すると、鞘口峠を目指す標識が
あるので、そこから山道を登り出す、足元はガリガリに凍った雪
積雪量はそんなでもないので靴が埋まることはない、でも何処を
向いても霧と雪とで真っ白け、勿論景色なんて見えるわけもない
標識頼りになんとか三頭山の東峰に到達、ほかに中央峰と西峰も
あるはずなの場所が分らない、東峰の頂上も霧と雪とで展望皆無
そもそも、3メートル先が見えないのだから、どうしようもない
まあとにかく目的達成あとは降りるだけ大滝という名所目指して
沢道を降ると、ようやく登山者とすれ違う、霧は晴れないが雪の
勢いは増しているらしくすれ違う登山者達は雨具を着ている
今回雨具を持ってきた、この間買ったものだけど、雪に使う気に
はなれない、雪国育ちの為か雪が降っても傘はささない、雨具も
使わないのが普通に思ってしまう

大滝と過ぎると、大滝がどんなところかは分らなかった、真っ白
い場所につり橋が見えたけど、それ以外なにも見えないのでした
すぐに駐車場に着いた、雪を払い自動車に乗り込み、帰りの道は
奥多摩湖を巡り青梅街道を帰る、既にバリケードが撤去されてた
奥多摩周遊道路は霧の中でフォグランプを点けていても対向車は
霧の中から飛び出してくるように見える、対向車だけでなく曲が
り角も分らない、ナビに表示される道筋で次にカーブがあること
を察知するという潜水艦のような運転で山道を下る、山から降り
奥多摩湖に着くと霧はウソのようになくなり、晴れのよい天気な
のでした、そこから奥多摩湖畔のカーブの多い青梅街道を酔う様
に走り抜け、青梅ICから圏央道に入り中央高速に接続して帰る

時間的に上りの車線が混んでなかったので、12時にはなんとか
家に帰り着けたのでした.

-- 
のりたま@でも月曜日は大変でした
     やっぱり疲労していたらしい