これは先週の話、古河公方の資料を漁りに(どうしてそんな資料
が必要なのかは不問、そんなことより仕事をしろとは思うのだが)
東北道を北上し日光街道へ降りて栃木県の古河歴史博物館に行く
博物館では古河市教育委員会が作成した歴史解説パンフを販売し
ていたので適当に買った、博物館は入場料を取るのだが関連施設
の篆刻美術館と古河文学館への一括入場券というのを出している
せっかく武蔵国分寺からハルバル来たのだからと一括のものにし
それぞれの施設を観て回ることにした、古河歴史博物館は古河城
の跡地(正確には古河城の出城、古河城は渡良瀬川中州にベニス
の街のように作られていて、この出城は中州の城と街道街を繋ぐ
玄関口程度の小規模、今では中州自体は埋め立てられて、住宅や
田んぼになっている)にあり、その近所の歩いてちょっとの所に
他の施設がある
篆刻美術館は日本画の雅号に貼る印章などに使われるアレを展示
している、その時は丁度小学生の書道展を併設して展示していた
子供の書道などと侮るなかれ、これがおもしろい、篆字は十二支
十干とか山や海などの文字を一字だけ半紙に大きく大書してある

篆字は絵画的要素が多い、なによりも呪術的なおどろおどろしさ
を残してる、小学生がこれを理解し書いているらしいので面白い、
子供が怪獣や恐竜の絵を描くのと同じと思うけど、怪獣のおどさ
を捉えて描くことができる直感が、篆字の持つ呪術的な性質を受
け止めることができるのかもしれない、パンフレットに文字解説
がガリ版のような印刷で書かれていたで貰ってきた、解説の内容
は白川静の字書の写しみたいだった(確認していない)
するとコレ指導している連中は白川静の信奉者なのかもしれない

当用漢字とか常用漢字とかアタマのワルそうな議論(そんなに漢
字を使いたくなければ使わなけりゃいいじゃんと思う、パソコン
の漢字コードだって、いつまでこんなビンボ臭い方式を使う積も
りなのかと暗澹とした気分になる)に明け暮れている連中の一方
地道に漢字のおどろしさを体感している子供が増えていくという
のも歴史の流れを見るようで変なところで満足してきたのでした

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のりたま@漢字は全部ビットマップ画像データ
     OCRで読み取り音声変換する(つまりパソコンは音声しか扱わない)
     というシステムがいいなあと思う