上院補選敗北でオバマ医療保険法苦境に
米国の公的医療保険制度は、先進国中最も貧弱で、民間保険に入れない無保険者が3500万人以上いる。
しかも、アメリカの医療費は高額で、自己負担だと、1日入院でも何十万円も掛かることもある。つまり無保険者は無医療者になることなのだ。
米民主党は、これを解消すべく努力してきたが、公的医療保険は社会主義であり、自立、自助のアメリカ精神になじまないとしてこれに反対いる者が多い、という変な国民性があり、実現できなかった。
オバマはこれを実現しようと、何とか実現過程にあった。
ところが、今回、長年に亙る民主党の牙城、マサチュ−セッツ州の上院議員補選で、公的医療保険に反対する共和党に敗れ、上院の民主党議席は60から一つ減ることになった。
僅か一つだが、これで共和党の議事妨害戦術を排除することができなくなり、保険法改正案の成立に暗雲が垂れ込めることになったのだ。
健全な資本主義を意地するためにには、競争弱者を救済する制度を伴うことが必須の条件があることが分かっていない選挙結果である。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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