民主党政権の発足にはまだ1週間あるが、早くもマニフェスト実行のための財源探しの下準備が始まった。
 民主党の直島政調会長らが、財務省幹部から、予算の執行状況を聞き、未執行、予算返上の財源を調べるという手順である。
 これは簡単ものではない。
 大体が、官僚が立案し、事務次官会議で全員一致で了承した予算であるから、それを見直すことは、それにケチを付けられて、やり直しする仕事だから、積極的になるはずはなく、及び腰どころかできれば抵抗して出来なくさせたい気持になるのが自然だからである。
 そもそも、「執行」とは何だ、という定義から始めねばならないし、執行を止めてカネを返させることが法的にどうなのか、という問題もある.
 こんなことは、双方とも初めてのことであろうから、戸惑うことも当然だ。
 しかし、民主党はそのくらいのことは覚悟しているはずだ。
 内閣が成立したら、大臣の命令権を発令してでも、強行することも考えに入れてやるべきだ。
 村上新八