「事実言明のみからなる前提群から価値言明を含む結論を論理的に演繹するこ
とが果たして可能なのか」

yesと答える立場のひとは自然主義者です。

この種の不可能性は、次の、論理上の一般準則のひとつのコロラリーとしてす
でに認知されている。
「およそいかなる演繹的推論においても前提のいずれにも含まれていない要素
は結論にも含まれ得ない」
アンリ・ポアンカレをご存知なら「その前提がふたつとも直説法になっている
ならその結論も直説法になるはず」「結論が命令法なら前提の少なくともひと
つがそれ自体命令法になっている必要がある」という言葉をご存知のはず。

この意味からはマックス・ヴェーバーは、自然主義一元論の立場であり、事実
から価値への推論が、ひとつの価値言明も前提群中に編入せずに行われるとす
る主張のため、学問的厳密性および合理的推論の立場からは正当化できないも
のです。

当ニュースグループにおいて、私のとる立場は、行間省略によるいかなる発言
をしようとも価値二元論です。
しかし、anko君、谷村&ゴールデン君らに代表されるそれぞれの一派殿
は、いずれも価値一元論です。どんなに、リンクをはっても、論理を並べて
も、論理的厳密性というものを学問的合理的推論のひとつの必要条件とする立
場からは正当化できないものであります。この点において、私とanko君の
立場は明確に異なっております。