全人代の呉邦国副委員長が、「中国は西側の政治制度をそのまま導入することはない」「三権分立なども絶対に導入しない」と語ったことは3日の本サイトで取り上げた。
 それは、政治が恣意的に犯罪をでっち上げ、警察も裁判所も共同して、無実の人を何年も刑務所にぶち込む、というとんでもない体制である、という事実が新聞に報道されている。
 雑誌の編集者が、宴会の席で福建省の党書記の悪口を言った?という難くせをつけられて、禁固10年の刑に処され、7年後その党書記が更迭された後、再審が認めれられて無罪となったという事件である。
 中国の裁判のすべてがこうだ、というつもりはないが、この事例をみると、呉副委員長の言う「三権分立などは絶対にためだ」と言った意味がよく分かるのである。
 政治の恣意で、何でも口実を作り、人権を踏みにじるばかりか、刑務所にぶち込んで、その人の人生を取り上げてしまうことが行なわれているのが中国の法治の実態と思われても仕方のない事例である。
 村上新八