オバマは、テロとの戦いのなかで、アフガンを最重要地域とし、これに3万人の米兵を投入するほか、各国の支援を求めようとしている。
 世界中に潜入しているアルカイダの一味はどこにいるのか分からないが、パキスタンのトライバルエリアだけは、タリバン、アルカイダが根城としていることだけは確かだ。
 しかし、これを殲滅することは中東問題よりも困難だ。
 中東問題は、アフガンよりもはるかに長い闘争の歴史を持つが、争点は、イスラエルのヨルダン川西岸の不法占拠であるから、ここからユダヤが撤退すれば解決に向かうのだ。
 それをアメリカが拒否権発動を止めて、国連安保理が「イスラエル撤退」の決議をすれば解決に向かう問題なのだ。
 しかし、アフガンの問題は、はるかに複雑である。 
 アフガンの民生を支援して、産業振興を図ろうとすれば、タリバンの妨害が入るし、武力でタリバン、アルカイダを掃討することも難しいからである。
 オバマはどんな知恵を出すのだろうか。
 村上新八