逆選択(経済用語なんですって)
早く目が覚めたので、ぼんやりとテレビを見ているとNHKで
「出社が楽しい経済学」という番組をしていて視聴してしまう
(ちなみに視聴料は払っています)視聴したといっても、途中
から用語をネットで検索してほとんどそっちを読んでいたので
どういう内容だったかあまり印象にないのだけれど、経済って
面白いものだと認識を新たにした経済学軽んじて済みませーん
さて「逆選択」なんだけど、買い手と売り手で取引対象に対す
る情報の非対称が存在する場合に情報戦略的に優位にある売り
手の思惑に反した選択行動、つまり「逆選択」を劣位の買い手
が取ることにより市場が両者に取り不利な方向に向かう現象を
言うらしい。この事態を回避するためには「シグナル」と呼ぶ
売り手から買い手に向う情報を活用することが重要らしい。
(詳細はぐぐれ)
そこで、天羽優子先生、彼女は似非科学商売に対して敢然たる
(しかし傍目には無謀で徒労な)態度で臨んでいるけど、これ
は「シグナル」に相当するのではないかと思い当たったのです。
「似非科学商売」はまさに消費者の情報劣位に付け込む戦略で
もし仮に「似非科学商売」と「学会科学」が同じ市場を共有し
ているとすると、情報劣位の消費者(それは学生なのか企業な
のかわからないけど)はまさに「逆選択」の行動に走ることに
なり市場は「逆選択」現象に陥ったまま縮小・衰退を遂げるこ
とになる訳なのです。
そして、その「逆選択」現象を回避するためには、この論に依
れば積極的に積極的に「シグナル」を情報劣位の消費者に発信
するしかないことになります。
普通の大学の先生達は、この前提の『「似非科学商売」と「学
会科学」とが同じ市場を共有している』を認めないため彼女の
行動は孤軍奮闘、イタイ人扱いにされてしまう訳です。
ここではこの前提を認めます(個人的には「似非科学商売」と
「学会科学」は買い手側から見て同じものに写っていると思う
買い手(つまり情報劣位の立場)からは「悪意を持った売り手」
と「悪意の持つことのない売り手」の差異しかない、つまり、
「学会科学」は悪意を持って売り手を騙すインセンティブが存
在しないだけと、思うので…あくまでも情報劣位の立場から見
ればの話です)
ここで市場が「逆選択」現象に陥らない正しい「シグナル」を
「学会科学」が買い手に送るためにはどうしても、この「市場」
の正しい認識が必要になるのですが、むずかしそうです。
「似非科学商売」なんてものを考える以前に「学会科学」には
『ソーカル事件』に代表されるような「人文科学」学問とライ
プニッツ的伝統学問との対立があるわけで(そんで「経済学」
も「人文科学」に入るような気がするし、クレタ人のパラドッ
クスみたい)この有耶無耶の状況が「似非科学商売」の跋扈す
る現代を作っているのではないかと思うのでした。
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のりたま@しまった
こんなに長々書くのだったらブログすればよかった
近頃ブログのネタがなくて困っていたのに
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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