エリット官僚と自認しているのは、国家公務員一級試験を合格して省庁に配属された連中である。
 彼等は、一般とは別格の人種であるかのように錯覚しているから、同期の中で、次官や審議官への出世コ−スから外れた場合は、残念賞みたいに、早期退職勧奨でOBとして天下りコ−スを渡り歩く道に入るのが当然だという認識があるのだ。
 その一例が、民主党議員によってあばかれた。
 なんと、そのOBは、退官後6箇所をわたり歩いて、総額3億2500万円もの退職金を得たという。みんな税金なのだ。こんなでたらめをやっているのである。
 これについて、答弁した農水省官房長は「渡り先の懇請があったからだ」と答弁している。
 これは「懇請」ではなく、お決まりのコ−スなのだ。
 別の例では、OBのA氏が団体のX→Y→Zを渡り歩くと、そのわたりの時期に合わせて、後輩のB氏がX→Yと天下り、とわたりをしている、という実例がそれを証明しているのだ。
 オレは特別の人種だから、庶民並みにハロ−ワ−クになんて通うわけにはゆかぬ、斡旋、わたりは当たり前なのだ、と思っているのだ。
 こういう意識を持たせてしまったのが、国家公務員一級試験なのだ。
 こんなものは止めて、民間会社並みに高卒と大卒に分けただけの公務員試験とすべきである。
 村上新八