ガザでのイスラエルとハマスとの戦闘は、激化する一方で、イスラエルは地上部隊を進攻させ、空爆と地上戦闘で、既にパレスチナ人850名以上を殺戮している。その4割以上が女子どもだという。
 これに対して、エジプトのムバラク大統領は、調停案を作成して、イスラエル、ハマス両者に提示し、調停を始めたが、両者ともに拒否している。
 国連安保理でも、「即時停戦決議」が提案され、アメリカの棄権で可決されたが、その実効性はないと思われる。
 アメリカは「エジプトの調停を見守る」との理由で棄権はしたが、その直後に「主旨には全面的に賛同する」とライスが口頭で述べるなど、国内のユダヤ勢に気を使った珍妙な姿勢である。
 しかし、このような態度は、従来はイスラエルに不利な決議案には、すべて拒否権を発動してきた米国の姿勢の変化として、イスラエルに衝撃を与えているようだ。
 何はともあれ、このような大量の死者を出し続ける戦闘は即時停止し、ガザに対する兵糧攻めも中止するように世界が圧力を掛け続けるべきである。
 村上新八