マネ−ゲ−ムで失敗した米国のつけは、金融撹乱と不景気だけではない。
 明日の米大統領選では、オバマが勝利するのだろうが、オバマはイラクから手を抜いて、勢いを盛り返しているアフガンのテロ勢力叩きに力を入れるのであろう。
 そのための一層の協力を日本や同調国に求めてくることは必至である。
 もとはと言えば、イスラム過激派テロを誘発したのも米国だ。テロが米国を標的の中心においているのが何よりもの証拠である。
 このテロの巣窟として、最もはっきりしているのはアフガンの北西部、パキスタンとの国境地帯のトライバル・エリアだが、ここがそう簡単には制圧できない場所だから、厄介なのだ。
 米国や同調国が如何に頑張ってみても、アフガンに出てこないように、タリバンやアルカイダをトライバル・エリアに封じ込めるくらいが関の山だろう。
 さらに、イラクから手を抜いてアフガンに向かえば、アルカイダは、攻撃の軸足を再びイラクに移すという作戦にでるであろう。揺さぶり作戦である。
 これは、恐らくは永久に続く、「もぐら叩き」の戦いになるのだろう。
 そのテロの資金も、阿片と引き換えに、アメリカの麻薬市場から供給されているのだ。 



 ここでも「アメリカは世界に不幸を齎す存在」なのだ。
 こういう国、アメリカと上手に付き合うための外交の知恵が日本にあるのか。
 村上新八