米の「テロ支援国家指定」の解除で、北朝鮮の核開発に歯止めが掛かったかのような説があるが、とんでもないお人好しの楽観論だと思う。
 本当に核放棄をする気があるなら、リビアのように、すべて明けっ広げて「さあ なんでも どこでも見て下さい」ということになるはずである。そんなフランクなリビアの姿勢とは段違いだ。
 シリアへの核移転は頬かむりする、
本当はそこん゛怪しい申告しないところは見せない、一度は認めたウラン濃縮も隠す、既有の原爆の在りかも、数も隠す、それは核放棄はしない、という明白なサインなのだ。
 日本が6者協議に止まっているかぎりは、「抜け穴だらけの核検証」を餌にして、次は「日本が石油提供をしない限り、寧辺冷却炉の再建に着手する
、などと言い出すに決まっている。
 このように、核問題が曖昧模糊化し、ただ北朝鮮に良いように振り回されているだけの6者協議なら、拉致問題進展でもなければ、日本が4者協議にとどまる価値はない、と思う。
 そして、「北朝鮮が、リビア並みの、オ−プンかつ明確な形での核放棄をしない限りは、日本も核保有の用意がある」と宣言すべきだ。
 もはや、「唯一の核被爆国だから」などとセンチメンタルなことを言っている場合ではない。
 村上新八