28日、民主党の時期大統領候補に指名されたオバマ候補の受諾演説があった。
 かなり具体的な政策構想を打ち出しているが、難題だと思われるものが三つある。
 第一は、テロ問題だ。
 アフガニスタンでのアルカイダ、タリバンとの戦いを終結させる、と言っているが、パキスタンが政権交代し、タリバンは勢力を挽回して、攻勢を強めてきているなかで、彼等との戦いをどう終結させるのか
 第二は、イラクからの米軍撤退だ。イラク戦争を責任ある形でおわらせる、と言うが、「責任ある」とは、イラクを第二のアフガンにさせない、という意味だと解釈するが、それは虎視眈々と狙っているアルカイダを喜ばせ、奮起させることになるだけではないか。
 第三は、イラン問題だ。
 イランが核兵器を手に入れるのを阻止するために、断乎として直接外交をする、と言うが、イスラエルの核に対抗するために核兵器開発を死命としているアフマディネジャド大統領を説得し得る妙策はあるのか。
 この三つこそ難問中の難問である。
 村上新八