権威のあるスエ−デンのストックホルム国際平和研究所が公表した08年版年鑑によると、07年の日本の軍事予算は436億ドルで米、英、中、仏に次いで世界第5位である。
 ダントツは米の5470億ドルだが、中国の軍事費は不透明だから、3位の中国の583億ドルは、2位の英国537億ドルよりは上で実質は2位なのかも知れない。
 それはともかくとして、日本より上位の軍事大国と日本との違いは、核武装の有無だけである。
 しかし、核兵器がお飾りだけで、実際には使えない現代の戦争の世界で、世界第5位の軍事大国が自国を守れないはずがないのだ。
 日本駐留米軍の司令官は陸、海、空を問わず、「日本防衛の使命感に燃えている」「日本の防衛任務に就いていることを誇りに思っている」などと言うが、これはそう言うことに決められているから言うのであって、腹のなかは全く違う。
 本心は、アメリカの世界戦略の主要課題である、中国への威嚇と、中東、イラン、アフリカ北部までの「不安定の弧」へ睨みを利かすことだ。
 このように、自国の世界戦略遂行のために、日本に駐留しているのだから、駐留するなら、賃料くらい払うべきである。
 村上新八