イランが、洞爺湖サミットの最終日にこれに合わせるように、中距離弾道ミサイルの発射実験を行なった。射程は、1000キロ以上で、実験ではホルムズ海峡に落下しただが、イスラエル及びロシアの一部が射程内に入るという。
 イランのアルマデネジャド大統領は、米国が攻撃をしてきたら、石油の輸送動脈であるホルムズ海峡をミサイルで叩くぞ、と言っている。
 これに対して、イスラエルは、先制攻撃の可能性をほのめかしている。
 これで、中東の危機が一層色濃くなったわけだが、このイランのミサイルは北朝鮮のテポドンの改良型ではないか、との見解が流れているようである。
 その可能性は十分あるし、それは米国が一番恐れていたことでもあるのだ。そうだとすれば、北朝鮮の「テロ支援国家」指定解除の前に十分に検討すべき問題である。
 これを見過ごして、指定解除でもしたら、米国はまたまた歴史に残る大失策を犯すことになるのだ。
 村上新八