公務員法の改正は与野党の協力で成立はしたが、今後の細部設計段階で官僚共は骨抜きの知恵を発揮するだろう。
しかし、一番の問題は「天下り禁止」条項がないことである。これを欠く改正は合格点とはとても言えない。
 「天下り」があることで、官と業とか利益を共通化し、それが談合、公共事業のた高値、いらない工事の多発注などにつながる、まさにムダ使いの元凶だだし、官僚も絶対に死守したい命綱なのだ。
 だから、自民党も手をつけなかったのであろうし、この点を強調していた民主党も、これに拘っていたら、何も進まず、国民から非難されると感じて譲ったのであろう。
 「天下り禁止」は政権交替しなければ、手をつけられない問題なのだ。
 一筋縄ではいかない官僚機構だ。このていどの改正でも、官僚の抵抗をどう料理するかは注目してゆかねばならない。
 村上新八