胡錦濤は、世界からの、ダライラマとの対話、接触要求に対して、ダライラマが「祖国分裂活動の停止、暴力活動の首謀、煽動の停止、北京五輪の破壊活動の停止」が、その条件だとしている。
 これは、ダライラマに対する、極めて悪意の中傷であるように思う。
 ダライラマは、「中国からの独立は求めない」「北京オリンピック開催は大賛成」「中国国民を敵とはみていない」「聖火リレ−の妨害はするな」「チベット人の暴動は益々チベットに対する中国の抑圧を強めさせるだけだから、止めよ」「暴動をやめないなら私はダライラマの地位を降りるしかない」「私が求めるのはチベット固有の文化、人権の尊重、と広範な自治権だけだ」など、胡錦濤の認識とは正反対の発言をしているのだ。
 このダライラマの発言に、ウソっぽさは全くない感じだ。ウソっぽいごじつけを感じるのは、胡錦濤の発言のほうだ。
 胡錦濤のような認識では、チベット人の心は益々中国政府から遠のいてゆくことになるだけである。
 胡錦濤はもっと立派な政治家かと思っていた認識が完全に覆えされた思いである。
 村上新八