地球温暖化に関する主要20カ国閣僚級会議(G20)が実りのないまま終了した。誠に残念である。 この会議で主導力を発揮すべき日本が提案した、産業別、分野別の削減可能量を積み上げる方式「セクタ−別アプロ−チ」は先進国、途上国双方から賛同が得られなかった。  EUは既に20%の総量削減目標を掲げているという理由で、また途上国(中国、インド、特に中国は途上国とは言えないが)は先進国こそ削減をやれ、という理由である。 理由とし全く納得性はないが、擁するに、「総論賛成、各論反対」なのだ。 はっきり言えば、地球温暖化の深刻な被害は認めており、「その防止には反対する理由はないが、お前もやれと言われるのは困る」ということなのだ。 そんなことを言い合っているうちにも地球温暖化は、予想以上のスピ−ドで進んでいっているのである。 「猫に鈴」をつける責任を押し付けあっているうちに、人類は滅亡の道をまっしぐらに突進しているのだ。 村上新八