イ−ジス艦と漁船「清徳丸」の衝突転覆事件の原因がはっきりした。
 先日、本サイトに、「そこのけ、そこのけイ−ジス艦が通る」ではないか、と書いたが、それが的中した。
 当時の見張り員が、多数の漁船が進行前方の海域にいることを知っていながら、「漁船の方が避けるであろう」と緊急性を認識しておらず、当直士官も「回避の指示」をしていなかったことがはっきりしたのだ。
 この見張り員の話と、衝突の危険性の多い海域を自動操縦を掛けたまま突っ切ろうとしていたこと、この二つが決定的な原因を示していると思う。
 それが、海上交通法上回避義務を持つイ−ジス艦側の明らかな違法行為の裏にあった事実なのだ。 
 更にその深奥には、「自衛艦の傲慢さ」が見てとれるのである。
 この事件を契機に、自衛官の性根を叩き直しておかないと、戦前のような軍人至上社会になりかねないことを警告しておきたい。
 村上新八