法治国では、当然のことながら、「罪刑法定主義」で、法が罪と定めていないものは罰するわけにはゆかない。
 今回発生した「原田ウイルス」も遊び半分であろうが、大変な被害を及ぼしてはいるが、ウイルスを作ってネット上に撒き散らしてもそれを罪に問う法律がないために罰することはできないのだ。
 そのために、知恵を絞って他人の絵画にウイルスを潜ませた点を捉えて「著作権法違反」で逮捕したわけである。
 ウイルス被害はとうの昔から行なわれて来たし、その被害は甚大であるにも拘わらず、いまだに犯罪として処罰の対象とするという立法がされていないのは、理解に苦しむ怠慢であるとしか言いようがない。
 ウイルス問題に限らず、闇金でもネット詐欺手口でも、悪党の知恵にいつも先を越されて、後手後手に回っているのが、日本のだらしない官僚どもなのだ。
 村上新八