異民族の独立志向に武力制圧は逆効果だ
イラン、イラク、トルコの国境が交錯するトルコ東北地域のクルド地域で、クルドの独立を図って武装闘争を続ける「クルド労働者党(PKK)」が活動を激化させている。
これを掃討するために、トルコ空軍がクルドの村落を空爆、それにより民間人を含む多数の死傷者が発生、2000人もの民間人が避難を余儀なくされている。
米軍はトルコにイラク駐留米軍の補給基地を置いている関係から、PKKを「共通の敵」と認め、トルコ空軍に対してPKKの動に対する偵察情報の提供をしていることも、トルコ軍を勢い付かせている、という。
PKKの武力反抗の歴史は長いが、トルコはこれを制圧しきれていないし、このままでは、今後も制圧できないまま、血の抗争は続くことは間違いあるまい。
国内に同様の異民族問題を抱えるロシアや中国も、その波及を恐れて民族独立問題には神経質になっているから、国連ガ調停に乗り出すことも期待はできない。
しかし、解決のめどが立たぬ殺し合いは、有害無益の一語に尽きる。
その現実的な解決の道は、クルドに広範な自治権を与えるとともに、トルコに属していることが得である、と思わせる施策を実施し、実感させるようにすることしかないのであろう。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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