周辺国を見回すと、共産党独裁国家は別にして、韓国でも、オ−ストラリアでも昨年、政権が交替した。米国もこの11月の大統領選挙で、共和党から民主党へ政権が交代するのは確実であろう。
 このように、10年くらいで政権が交代するのが民主主義国の通例なのだ。日本のように、ほんの一時期を除いて、60年も一党が居座り続けている先進国はないし、こんな国は、まともな民主主義国とは言えないと思う。
 それは、政党サイドからみれば、自民党のせいばかりではなく、55年体制以降野党に甘んじ、現実政党になりきれなかった旧社会党の責任も大いにあるし、その元はと言えば、国民の政治意識の低さであり、それにも一端の責任はある。
 あんな社会党には政権交代させるわけにはゆかなかった、と言うかも知れないが、それなら、もっと早い時期に社会党を見限って投票しないで、消滅させることも出来たはずだからである。
 この長期政権は、信頼するに足る政党だから長続きしたというわけではない。今や、国と地方を合わせた借金は850兆円、これは自民党政治の大失政であり、その上、財政再建もままならぬ自民党が政権の座に居座っていること自体許されないはずである。
 政官業の癒着とそれにまつわる不祥事の連続も長期政権の通弊なのだ。これをなくすためには、少なくとも10年間隔くらいでの政権交代が必要なのである。
 今年で、民主党が誕生して10年、政権交代可能な実力は充分あると思う。
 今年中に総選挙の可能性は充分あるし、今度こそ政権交代を実現させて、政治の一新を図りたいものである。
 村上新八