昨日まで、フィブリノゲンによるC型肝炎被害者の要求する一律救済を断り「大阪高裁の和解提案の範囲」に反する政治決断は出来ない、と明言していた政府が、23日になって「一律救済の議員立法」を提出すると180度豹変した。
 この期に及んで態度を豹変したのは、各紙の世論調査で支持率が軒並み30%台に急落したからであろう。このままでは内閣は自滅だと思って、何とか挽回策をと、それこそ「清水の大舞台から飛び降りる」思いで、急遽決断したのであろう。
 肝炎訴訟の原告団は、やっと思いが叶えられたと大喜びである。そのことは大変良かったとは思うが、福田総理にとってはみっともなく、情けない話である。
 それならそれで、もっと早い時期に原告団と面会して、その意思を伝えなかったのか。その気はさらさらなかったからである。
 世論が騒ぎ立てて、内閣不信任限界点にまで支持率が下がらなければ、何もやらない、そんな政府だと語るに落ちてしまったからである。
 村上新八