ムダ行政の巣になっている独立行政法人の整理合理化はまたも失敗に終わった。担当の渡邊行革担当相は「100点まではゆかないが、まあ、合格点はとれた」と自画自賛しているが、その孤軍奮闘の努力は認めるし、こんな程度でも「まあ、合格」という気持にの裏には、それだけ官僚と管轄省大臣の抵抗が強かったという認識があるのだろう。
 見直し対象101法人のうち、廃止・民営化6法人、統合6法人、あとは事業見直しというだけで存続、という程度だからとて合格なんていうものではない。
 大体、福田総理自体が、後押しどころか「なんでもかんでもすぐやればよい、というもんじゃない。拙速ということもある」などと逆に足を引っ張るような発言をしているのだから、官僚が強力に抵抗するのも当然である。
 民主党の鳩山幹事長は全部なくしてもよい、と言うが役に立つ仕事はしていないのだから、それでよいはずである。
 それをやれないのは、官僚にとっては、長年かかって造り上げた天下り受け皿と「渡り」の止まり木だからである。
 こういう改革は政権交代しなければ出来ないであろう。
 村上新八