中に浮いた年金5000万件に対して安倍前首相は、先の参院選時に「09年3月までに最後のお一人まで突き止めます」と公約したが、現在までの調査ではその4割は名寄せ困難であることが分かってきた、という。
 理由は、手書き台帳からコンピユ−タ−に移しかえる際の入力ミス、名前の読み違えなどによるものだ。
 好い加減な仕事をする社保庁職員の問題は勿論あるが、制度そのものに問題があるのだ。
まず被保険者の側は
1役所のやることだからと安心している
2受給まで何十年も期間があるから支払う側は余り関心をもたない
3支払い済みと支払い累計をチェックするには本人申請が必要だから、面倒でチェックしない
 社保庁側は
1支払い側のチェックがないから、ミスをしても分からないままになってしまう
2ミスをチェックする仕組みになっていないから、ミスが分かったとしても何十年先のことで、自分の退職後たから、といい加減な仕事をする奴もいる
 5000万件問題の真因はここにあるのだ。そういうリスクのある制度であることに考え至らない制度を設計したバカ官僚の責任だが、この責任を問える形になっていないのが官僚制度なのだ。
 村上新八