守屋前防衛次官と防衛業者ミライズのとの防衛装備品を巡る不正疑惑が大問題になっている。
 この問題を取り上げたサンプロに石破防衛相が出演した。
 彼は、最初は、ミライズの水増し請求について、「これは、メ−カ−からの請求書を偽造したものであるから、『水増し』などではなく明らかな詐欺行為だ」と歯切れよく言っていた。全く正論である。
 ところが、「メ−カ−との間に商社を入れずに直接取引すべきだ」「防衛官僚の天下りは止めるべきだ」という意見が出されると、途端に歯切れが悪くなった。
 たとえば、航空自衛隊の整備業務を随契でやっている会社の幹部189人のうち164人が防衛官僚OBで占められており、しかもその仕事は下請けに丸投げされている、などの例があるという。
 これに対して石破は
・「自衛隊員は国防という重大任務を帯びている」
 これと汚職は全く無関係だ
・「自衛隊員は早期退職するが、行き場がない」
 「天下りはやむを得ない」という言い方である
・「直接取引については商社がどのような機能を果たしているかを見ないと判断できない」
 商社の機能は、「詐欺を含む通り口銭稼ぎ」と「防衛官僚OBの受け皿造り」しかないことは明瞭だ。こういう国は他にはないという。
 ということになるのだ。
 石破も腐敗防衛官僚に理解を示す「同じ穴のむじな」であることを語ってくれた一幕であった。
 増税攻勢が始まろうとしているが、増税は、全官庁に蔓延っているであろうこういう不正体制を完全に改革してからにすべきだ。
 村上新八