冬柴メタボ国交相は、13日08年から無効10ヵ年の道路整備計画の素案を発表、その余剰金を一般財源として使うという政府方針に対して「余剰金なんか残らない、全部使い切る」と述べた。
 無駄な道路は造らないという計画は既にご破算になっているが、その上道路特定財源も使い切るという計画は全く信用できない。その理由は四つある。
 第一は、逆算して数字合わせをして、予算を確保しようとするのは、官僚の得意とするところだからだ。このことは、いままでの「本四架橋」にしても「東京湾湾岸道路」「各地の空港」にしてもすべてで実証済みである。
 第二は、予算として獲得したものは、すべて使い切るというのも官僚の常套行為だからである。ムダであろうと何であろうと使い切らないと、次ぎの予算獲得が難しくなるからである。
 第三に、道路建設費にしても、整備費にしても、天下り、談合がらみでコストを3割以上高く計上しているに違いないからである。
 第四に、ガソリンが今後も高騰し続けるなかで、自動車の利用は減って、その代わりに鉄道や船舶が使われる時代に突入しているからである。道路の使用は減るはずである。
 国交省は、こうして10年計画で予算の枠を先取しておいて、後は決まったことだから、と強行する算段でいるのだ。
 こんなことを許さないのが「ねじれ国会」の効用であるはずだ。頑張れ民主党。
 村上新八