小沢、福田の密談による大連合構想は、民主党の反対で潰れたが、これが成功していたらどうなっただろうか。 小沢は、民主党が大連合によって、閣内に入ることによって、次の総選挙では、国民から政権担当能力を認められ、衆院選で勝って政権担当できる、と読んでいたようだが、それは間違いだと思う。
 現在の衆参ねじれの結果、自民党が、参院選惨敗の反省から、大分民主党よりに政策変換をしてきたことは、たとえば「被災者生活再建支援法」「労働協約法」「最低賃金法」の改正案の内容を見ても分かるが、大連合が成功したら、この調子で貧困者やワ−キング・プア−いじめ等は緩和されるだろう。
 それを国民は見て、やはり自民党が主導して民主党が補佐する形がよい、と思って自民党に勝たせ、民主党は自民党の補佐役としてのポシジションに位置づけすることを択ぶことになるであろう。それでは政権交替ではなく、公明党レベルの自民党サポ−ト政党に成り下がることに他ならないのである。
 小沢は、そこまでは読めなかったのだ。
 村上新八