血液製剤フィブリノゲンを投与された患者は28万人、その中で少なくとも1万人はC型肝炎に罹患している可能性があると見込まれている。
 そのうち500人くらいの投与患者と、投与の状況が把握されていたにも拘わらず、患者に通知もせずに、これを放置していた厚労省の隠蔽体質は重大である。これは「未必の致死罪」とも言うべき犯罪であると思う。
 その結果現在重い病状に陥っている患者も少なからず存在しているのだ。
 この問題は、非加熱製剤でHIVの感染を拡大させた時期と同時期で、C型肝炎発症までの潜伏期が長いために問題化するのが今になったのであろう。
 これに対して、枡添は、その早期の患者救済を約束した。このこと自体は是非そうすべきであるとは思うが、問題は、性懲りもなく、こういうことをやり続ける厚労省の体質をどう抜本的に叩き直すかである。
 枡添は、患者救済と並行して、官僚OBの製薬業界への天下りの絶対禁止措置を含めて、抜本改革のメスを入れる責務に応えねばならない。
 村上新八