防衛省は、インド洋で、テロ特措法に基づいて給油任務についていた自衛隊の補給艦「とわだ」の給油活動実績が記載されている03年7月から11月間の航海日誌を誤って破棄した、と説明している。
 給油がテロ特措法に基づいて対アフガンのテロ対策ではなくて、イラク戦に使われたとの疑惑が問題化しているこの時期に、こういうことが持ち出されるのは極めて怪しい。
 米軍のイラク進攻は03年3月19日に始まり、4月にはバクダッドが陥落し、8月にはバクダッドの国連事務所が爆破され、デメロ国連事務総長特別代表が殺害される、という武装勢力による反撃が盛んになり始めた時期が03年7月以降なのだ。
 従って、これらの反米武装勢力に対する攻撃が盛んに行なわれ始めた時期なのである。 

 この時期の給油実績を記した航海日誌を破棄したというのは、給油した燃料がイラク戦に使われたという事実を隠すために、「破棄したことにした」証拠隠滅行為である、とみられても仕方のないのである。
 村上新八
 村上新八