太平洋戦争終末期の沖縄戦で、軍が住民に対する集団自殺強要の事実を歴史教科書がら削った文科省の教科書検定について、沖縄では11万人を越える、反対の県民集会が開催された。
 敗戦直前には「一億玉砕」が叫ばれていたし、米軍に占領されれば、男は殺害され、女は陵辱されると宣伝されていた。国民の殆どがそうなるであろうことを信じていた異常な時代であり、
軍人でしか入手できない手榴弾を民間人が所持していた、と言う事実からして、軍による集団自殺の強要は充分考えうることである。
 今回の沖縄県民大会は、その率直な気持が吐露されたものであろう。
 こういう事実を隠蔽しようとするから、中韓から、歴史認識の欠如をしつこく追及されるのだ。
 臭いものには蓋は国民性のようだが、日本人の残忍性ということではなく、戦争というものの狂気性の実態を明らかにするという意味で、歴史の事実をゆがめるようなことはやめるべきである。
 村上新八