安倍総理が、所信表明の翌日、本会議での代表質問を直前にして突然の辞意表明をした。
 理由は、テロ特措法の件で小沢民主党代表に会談を申し込んだが拒否され、自分が引いて他の総理の下でやるのがよい、自分がいてはマイナスになるから、というのだが、これだけでは理由が薄弱過ぎて納得ゆかない。
 そんなことは、とっくに分かっていたはずではないか。野党党首との面会を拒否されたくらいで、一国の首相を辞任とは、あまりにバカバカし過ぎて話にもならない。
 初めて与党が過半数割れした参院で、これからの国会運営は大変だとは分かってはいたが、その矢先に、自分では最重要法案だと思っていた、「テロ特措法」での対策が躓いた感じを受け、これに周章狼狽して、すっかり自信を失ってしまい、まだ手合わせもしていないうちに、ギブアップするのではどう仕様もない腑抜け者、としか言いようがない。
 与謝野官房長官は「病気がその理由だろう」と推測しているが、もしそうなら、かっての石橋湛山首相のように、国民に向かって、それをきちんと言ったほうが、自民党にとっても良かったと思う。
 そうでもしなければ、急性解離性症候群にでも罹ってしまったものと思われても仕方あるまい。
 衆院では与党が絶対多数を持っているのに、全く情けない男である。こんな男は、さっさと辞めてもらったほうが日本のためではあるが。
 村上新八