参院では与野党逆転し、議長から主要委員長まで野党が占めることになった。
 これで、変ることは、どうせ少数野党がどう噛み付こうと、結果は決まっているのだから、という驕りで、野党をあしらい、挙句は強行採決でチョンというシナリオが、緊張感をもった審議に変る、というだけではないようだ。
 いままでは、証人喚問要求、参考人招致でも、 国政調査権で資料を要求しても、理事会で否決されてしまい、臭いものには蓋で押し切ってきた自民党が、それが出来なくなって洗いざらい白日の下に曝されるという展開になるというのだ。
 それはそうなるだろうし、国民にとっても望ましいことではあるが、いままでは、そんなに隠し事だらけの、公にされたら恥ずかしい、お粗末な政治が行なわれてきたということに他ならないのだ。
 今回の衆参のねじれ現象から、国民は、「与党の継続的勝たせ過ぎ」という弊害を身に染みて感じるべきであろう。